表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
空の存在  作者: 進道勇気
148/215

期間の話




「期間までに終わらせましょう」



「期間は守りましょう」



「期間は常に確認しましょう」



「期間は忍耐で乗り切りましょう」



「期間は聞きましょう」



「期間が……………」



そんな声がずっと聞こえる。


ソラはどこかにいた。

ルーはソラの隣にいる。


ここは、崩れた建物が多く砕けていて地面に破片が落ちる。


「期間を守らないのは必要ないです」


「期間のために余計なことは考えてはいけません」


「期間のために…………期間は………」


どこから聞こえるのか。


ソラはキョロキョロしても誰もいない。

ルーへという。


「ルー。どこから聞こえてる?」


ルーはまわりは見ずにいう。


「どこだろうな…」



声はしている。


「期間を………期間を………守らないなら………」


その声の次の瞬間。


ガチャアアアン。


崩れた建物目がけて多くの銀色の破片がぶつけられた。


ソラは目を開き、止まる。



「期間を守らないなら…………………いらない」


ルーはハッとして、ソラの背中を飛ばす。


ソラは飛ばされ、その後ろを銀色の破片が落とされる。


ソラは当たってないが、「ルー!!?」と叫ぶ。

ソラはルーを呼ぶ。


ルーは…………。

ソラはキョロキョロして走る。


「ルー!?ルーーー!」


ソラは涙を目にためるが。



「我はここだ」

 


その声にソラは振り向くとルーが空中を浮いている。

ソラはルーを抱きしめる。


「ルー!痛くない!?」


「我は何ともない。おぬしの抱きの方が強い」


ルーは。

なんていっていたが。


「おぬし。ここを離れるぞ」


「え?」


そこへ、声が鋭くなる。



「期間を守らない、人の話は聞かない、早く終わらせられない…………いらない、いらない……いらない!」


ソラは、走って行くと、後ろを向く。


ガチャアアアン


ソラのいた場所に銀色の破片が突き刺すように落ちてきた。


「…………ルー」


ルーは静かにいう。


「行こう……先へ」


ソラは頷く。


「うん」



その後ろでは。





「期間は守りましょう」




「期間は命を捨ててでも守りましょう」




「期間は命を捨ててでもやりきりましょう」




「期間は……………き………かん………は………き、きき………きか……ん………きき………」



その声はずっとしゃべり続ける。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ