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空の存在  作者: 進道勇気
132/215

ハズレの話

ハズレを引いた。

ハズレを引いたら誰かに渡せばいい。

例えば、ここへ歩いてくる子どもへ。


小さな少女。

荒野をソラは歩く。

そこへ、お姉さんといった女性が来る。

女性は、どこか雨に降られてる。

雨降ってないのに。


「ちっちゃな女の子。はじめまして。これね、とーってもいいものなんだよ?」


女性は、持つハズレの紙をソラへ渡す。

勝手に。


「それじゃあ、じゃあねー」


ソラは、勝手に渡された。

ソラは紙を見る。


「ハズレ?」


ハズレと書かれている紙。


小さな浮かぶ犬。

ルー。

ルーは、そのハズレの紙を見る。


「良くないものをもらったな」


「え?でも!いいものって!」


「これは…………………」


ルーがいう前に。

まず、ソラの方へ風が強くふく。

次に、草がソラの足へ絡んできて、倒そうとした。

次に、小さな雲がソラの上だけに来る。

ソラだけに何だか色々来る。

ソラは、雲から逃げ出す。


「なに!?これ!ルー!」


ソラは、走って行くと、今度は木にぶつかりそうになり、ルーがソラの手を掴む。


「これは、ハズレというか、よくないものだ」


ルーはソラの持つハズレの紙を自分が持つ。

ルーへ雲が来て、雨が降られる。

まず、ルーの方へ風が強くふく。

次に、草がルー目がけて飛んでくるがルーは避ける。

ルーだけに何だか色々来る。


ソラは、びっくりする。


「ル、ルー!あの、それ私持つよ!?」


ソラはいうが、ルーは「いい我が持つ」といい、荒野を先に進んでいく。

その先に茶色い箱が置いてある。

その隣には立て札がある。


“ハズレ紙。人に押しつければ幸福。離れる。

ハズレ紙箱に捨てること”


ルーは雨に降られながらハズレ紙を箱の穴へと入れる。

ソラがなぜか謝る。


「ルー…………その、ごめんなさい」


ルーは気にしていない。

一つ気になるとしたら。


「おぬしが謝らなくていい。ハズレ紙は、ここへと捨てればよかったのに。あの者」


ルーが気になるのは。

ソラへハズレ紙を渡した女性だ。

今ごろ何かしら悪い目にあっているだろう。

ソラは悪くないのに、気にしている。

ルーはソラへと静かにいう。


「謝るな。いつも通り笑っていろ」


ソラは、うつむいていたが、顔を上げる。

その顔は笑顔だ。


「ルー!うん!ありがとう!」


ソラは、ルーを抱きしめる。

抱きしめるのが強い…………かも。


「ルー好きー!」


「おぬし……………抱きが強い……………」


ルーはソラに抱きしめられていた。

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