一つ多い話
一つ多い。
一つ?
ひとつ?
ある町。
俺はじーっと、見ていく役割をする。
どうしてこんなことしてるのか?
とりあえず
なんか、不思議な模様。
俺の前でフヨフヨしている。
えーと、黒と白の混ざった正方形?
それを見ていく…。
あ、バインダーにつけられた紙にいくつか記入する。
何だこれ?
俺は、他にも浮いているので見ていく。
黒と白の混ざる模様。
黒と白の混ざる模様。
黒と白の混ざる模様。
黒と白の少女。
黒と白の模様。
黒と白の混ざる模様。
通りすぎていると。
ん?
今、なんか人いなかったか?
女の子?
「はあ!?何だお前!?ひとりおおい!?」
一つ多い!?てか、ひとりおおい!?
黒と白の少女は、俺を見上げる。
ポツリという。
「一つ多いと思ったか?人間」
俺のことか?人間て?
まあ、人間だけどさ。
俺はとりあえず質問する。
「一人多い…が、いつも通り17つと」
俺は、どこかへ行こうとする。
後ろを何かに掴まれる。
「待て人間」
「俺は待たないぞ!もう行くんだ!終わったし!」
「待て人間。私も数えるんだ」
「え?それだと数合わない!俺があとで色々聞かれる!離せ!」
俺は面倒くさい。
やめて
少女は俺の服を掴んで離さない。
「離してくれ!」
「18つとするんだ」
「嫌だ!必ず17だってなってるんだ!俺が怒られるだろ!」
「人間。何を怖がる。私が現れたということはこれから危険が迫っているという意味だ」
たしかに一つ多い時は危険がそろそろと聞いている。だけど、まさか…………
「え、危険!?」
「地面の場所に気をつけるんだ」
「地面?……………あ………分かった。伝えておく」
黒と白の少女は俺へとそう伝えた。
危険?
地面?
もしかして………
俺は、彼女の言葉をしっかりと伝えてはおく。
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小さな少女は、ある町の黒と白の混ざる正方形を見つめる。
そこには黒と白の少女がいる。
「あなたは…?」
ソラは質問してみる。
黒と白の少女は、ソラへと静かにいう。
「私が現れた。私は現れる気はなかった。一つ多いということは私が伝える時が来た」
ソラは、意味が分からない。
「わかんないです」
黒と白の少女は静かに続ける。
「一つ多いとは、恐ろしいことだ」
ソラは「…………………おそろしい?ですか?」となる。
ソラは、頭を下げて通りすぎる。
「よくわからないですが…?気をつけます?!」
ソラは、行ってしまう。
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それから、黒と白の少女の元へと青年が来る。
「…また一人多いな、18つにはしておくが」
青年の言葉に黒と白の少女はいう。
「一つ多いことは面倒か?人間」
「あのさ…人間やめてくれる?せめて……んー。人間お兄ちゃんて呼んでくれないか?」
白と黒の少女は、むうと頬をふくらまして青年を見上げる。
「…………………人間。それは嫌だ」




