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空の存在  作者: 進道勇気
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龍の話

りゅう


龍は大きな湖を泳ぐ。

形は胴体が長く、一つの角とひげがあり、四足で黄色の龍。

龍は、一人で泳ぐ。

湖は青色であるが赤色が混じり、流れる。

龍は、角が二つあったのだが、一つしかなく、傷だらけの姿をしている。


湖へ来るのは。

小さな少女。

ソラ。

浮かぶ小さな犬。

ルー。



「みずーみー!ルー!おっきいよ!」


ソラは一人で大きくしゃべる。

ルーは反対に、静か。


「そうだな」


ソラは湖へ来ると赤色が水面に漂っている。


「ルー!あか!」


「赤?」


「なんだろ」


そこへ、ザバッと、水から何か出てくる。

そこには龍がいた。

黄色の龍はうなり声をあげる。


ソラは驚き、声も出ない、がソラが前へ一歩出たことで黄色の龍は爪を上げる。


「!!!」


龍の爪は横方向へと流れるようにソラへ向けられる。

が、ソラに当たってはいない。


「わー!おっきい!」


ソラは笑う。

笑いつつ、その右手には光る短剣が握られていた。

爪はそれで防いでいる。

防ぎながら、笑顔。


「私!何もしない!大丈夫だよ!」


黄色の龍はうなり続ける。

そこへ、ルーが来る。


ルーは話しかける。


「我の主が驚かせてすまない。その爪をさげてくれないだろうか」


黄色の龍はルーの目を見て、爪を下げる。

だがにらみ続ける。

ソラは光の短剣は消して、笑顔を向ける。

ルーは静かに。


「ここはあなたの住み場所であったのならすぐに出ていく」


ルーは後ろへ下がると、ソラも後ろへ下がる。

黄色の龍はそれを見てから自分の傷をなめる。

そして、黄色の龍はソラとルーへと頼む。


“「ここは住み家ではない。頼みがある」”


その声は響く。


ソラはニコッとする。


「何ですか!?」


“「この近くにある葉が傷によく効く。持ってこい」”


ソラはニッコリと


「わかりました!どれですか!?」


ソラは取りに行ってしまう。

ルーもついていこうとすると、黄色の龍はいう。


“「素直なこどもだな」”


ルーは静かに。


「ああ。それで、その葉の特徴は?」


黄色の龍は説明して、ルーは行くと、どれかも分からずのソラへと伝え、持ってくる。


黄色の龍は、水から出ていて、ソラは葉っぱをはっていく。

黄色の龍は驚き、“「自分でする」”というがソラは無視してはるが……………。

黄色の龍は、はられたがメチャクチャにはられた。だが怒らないのはソラの笑顔のせいだろうか。

ルーもはっていく。


はり終わると、ソラは笑う。


「出来ました!」


黄色の龍は、終わるとソラの胸元へそっと頭を押しつける。


「!」


ソラは、黄色の龍が突然頭をこすりつけるようにしてきたため、頭をなでる。

ルーは静かにいう。


「何をしているんだ?」


“「礼だ」”


ソラは、フニャリと笑う。


頭をなでていく。


「か、かわいいです…………!」


ルーは一言。


「長くないか?」


黄色の龍は、目を細める。


“「こんな風にしてくれる者などいないからな」”


ソラは少し悲しげに。


「そうなんですか………?」


“「行く」”


黄色の龍。

黄龍きりゅうは、飛び立つ。

ソラの姿を見下ろすと、一言。


“「珍しい者もいるな」”


ソラは手を振る。


「さよならです!」


ルーはいう。


「礼とはいえ、長かったな。意外と甘える龍なのか?見た目と話し方と違うな」


ソラはニッコリと。


「うん!かわいい!あれは!もしかして!りゅう!?わあー!かっこいー!!でも傷だらけだったね」


「………そうだな」


ソラとルーは上を見上げる。

黄龍きりゅうは大空を飛んでいく。

ソラは見えなくなるまで手を振り続けた。

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