1/215
ソラとルー
ここは、広い荒野。
広い荒野に草木が揺れて、青い空があり、白い雲が流れる。
浮かぶ小さな動物がいる。
犬に似た動物だ。
その隣には茶髪で短い髪の少女がいる。
彼女の名前はソラ。
隣の動物はルーだ。
ソラはにこにこと両手を空へ向かって広げる。
「わー、いい天気!」
ルーはそれにいう。
「いい天気だな」
「ルー!みてみて!花がたくさん咲いてるよ!」
ソラの指さす方には、多くの風船が飛んでいる。
風船は赤や青や黄色などの色がある。
遠くへと飛んでいく。
どこまでも。
ソラは走りだす。
走るが風船には手は届かない。
行ってしまう。
ソラは残念そうにいう。
「いっちゃった」
ルーはいう。
「行ったな」
「ねー!」
風船は遠くへと飛んでいく。
ソラは手を振る。
二つの存在は風船を見続けた。