↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
68/78

68  救エンに出動!

68 救エン(援)に出動!


 今まさに、スラクロの町の外では人間と魔物との戦いが、あちらこちらで繰(く)り広げられている。

 ボクって、こんな光景を見ても平気でいられるほど、肝(きも)が座(すわ)っていたっけ?

 ふと疑問(ぎもん)に感じた。

 思い返してみれば、そんな光景を見ていても、それほど恐怖感(きょうふかん)が湧(わ)かないのは過去に、2度魔物がスニテの村に襲来(しゅうらい)した現場に居合わせたことがあるからかもしれない。

 1度目は見ていることしかできなかった。

 後で気持ち悪くもなったし。

 2度目はルーのお腹の袋(ふくろ)の中で守られていたことと、比較的(ひかくてき)弱い魔物のおかげで、皆を逃(にが)すために戦うことが出来た。

 ただ、実際の所は自分で戦ったわけじゃないけど。

 そりゃあ、今よりもっとちいさかったわけだから。

 今も、十分小(ちい)っちゃいけどね。

 それはこっちに置いておいて。

 それで、今回が3度目になるわけで、割(わり)と冷静(れいせい)に眼下(がんか)の光景を見ることが出来ていた。

 エストグィーナスお姉ちゃんの地下遺跡(ちかいせき)で、ドラゴイルのガーゴンとカンガーゴイルのルーの格闘戦(かくとうせん)? を間近で見ていたおかげかもしれない。

 後考えられるのはここに転生する前に会った薄紫髪ツインテール少女神のパスティエルが、この世界の人よりは能力値を上げておいてくれると言っていた気がするので、そのおかげか?

 そんな中で。

 見れば、律儀(りちぎ)にこの状況(じょうきょう)を知らせにきたスケベリーダー、まだ名前を知らないや、とダニエルさんだっけ? が冒険者達(ぼうけんしゃたち)に混(ま)ざって魔物に向かっていっている。

 どうでもいいけど、スケベリーダーって、何かの組織(そしき)のコードネームみたい。

 ……恰好悪(かっこうわる)いけど。

 それにしても。

 あの二人。

 もう冒険者(ぼうけんしゃ)じゃないだろうに

 それに、冒険者(ぼうけんしゃ)だったとしてもEランクじゃなかったっけか?

 無謀(むぼう)すぎるだろ


   ~   ~   ~


「コイツ、ダニエルが冒険者(冒険者)ギルドにも早く知らせておいた方がよいって提案(ていあん)してきたんだよ。ここには来辛(きづら)かったけど、今まで世話にもなっていたし」


   ~   ~   ~


 本当、まともに成長していれば、良い冒険者(ぼうけんしゃ)にもなれただろうに。

 リーダーはスケベそうだけど。

 それは置いておいて。

 当人達の話からすると、田舎(いなか)から出てきて、冒険者(ぼうけんしゃ)を目指そうとしたみたいだけど、地方から町にきて、初めてつるんだ連中に運(うん)がなかった口だな。

 冒険者(ぼうけんしゃ)は「運(うん)も実力のうち」とは言うけれども、本当にもったいないことだ

 それにしても。

 だんだんあの二人、追(お)い込(こ)まれているというか、追(お)い込(こ)まれていないか?

 何をやっているんだか?

 見事に、他の冒険者達(ぼうけんしゃたち)と分断されているじゃないか。

 圧倒的(あっとうてき)に戦闘の経験(けいけん)が足(た)りていない感じだ。

 ……まったく。

 世話の焼ける連中(大人達)だな

「行くよルー!」

 そうして、ボクたちは石壁(いしかべ)の上から飛び跳(は)ねた。

「「セイル君!」ちゃん!」

 背中側で石壁(いしかべ)の上のクリアお母さんたちが叫(さけ)んでいる。

(ごめん、ちょっと無茶するね)

 心の中で謝(あやま)っておく。

 自分でも何やっているんだろうとは思うけど。

 日本人気質よろしく、もったいないと思ってしまったのが運の尽きって奴だろうな。

 それに、多分ルーとなら、あの二人よりは戦えるんじゃないかと思う。

 とりあえずの方針は、あの二人を助けて、スラクロの町の中に連れ戻すことか、できなければ、冒険者の人の方に合流させるのが正しいだろうな。

 ゴブリンの集団に取り囲まれつつある二人の間近まで来た。

 ゴブリンは単体であれば、冒険者(ぼうけんしゃ)なら、そう手こずる相手ではないとされている。

 ただ、集団になると、小賢(こざか)しい知恵を持っている分、通常の魔物より厄介(やっかい)になるともいわれている。

「畜生(ちくしょう)! ゴブリンの分際(ぶんざい)で!」

「全然歯が立たないぞ、アンザス!」

「勢(いきお)いで一緒に飛び出してきちまったが」

「やっぱり、元Eランクの俺達じゃ無理だ、」

 アホか!?

 いや。

 アホだ!

 近付くにつれ、叫(さけ)ぶように話す声で聞こえてきた会話に、思わず心の中で突(つ)っ込(こ)みを入れてしまった。

 勢(いきお)いでモンスタースタンピードに飛び込(こ)んでいくなよ!

 いくら何でも、危機管理(ききかんり)がなってないだろ!

 ……カンガーゴイルのルーに乗っているとはいえ、3歳児で人を助けるためにモンスタースタンピードに飛び込(こ)んできたボクが人の事は言えないか。

 それはさておき。

 やっと分かった事がある。

 あのコードネーム? スケベリーダー。

 アンザスっていうんだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。