5話 どうやら疲労しているらしい
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初日なのにかなり疲れた。
今日戦ったのはゴブリン3体だけだが、魔物とはいえ生物を初めてこの手で殺したんだ。まだ1体目のゴブリンの肉を斬った感覚が手に残っている。
転生前は深く考えずに食べていた牛肉や豚肉だって命があったものなんだとこの世界に来て改めて思い知らされた。
きっと、転生前の俺ならその場で吐いていただろう……。だが、《 自分の死 》を経験することによって俺は精神的に強くなった。
壁にかかっている時計を確認し、昼の12時を回っている事に気が付き飛び起きた。
「3時間も寝てたのか、完全に寝すぎた……。やっぱりかなり疲れてたんだな……。まずは、初日のステータス確認か。」
頭の中で【ステータスオープン】と唱える。
【 名 前 】 ソル・ヴェルト
【 年 齢 】 5
【 身 長 】 120
【 重 量 】 20
【 職 業 】 なし
【 称 号 】 転生者
【 レベル 】 2 ( +1UP)
【 H P 】 70 (+20UP)
【 M P 】 50
【 S P 】 120 (+20UP)
【 攻撃力 】 30 (+10UP)
【 魔 力 】 30
【 防御力 】 30
【 精神力 】 120 (+20UP)
【 スキル 】 なし
【特殊スキル】 融合 Lv1
【 所持品 】
ショートソード(攻撃力+50UP)、剥ぎ取り用ナイフ(補正無)、魔石(中)×1
レベルが1上がって総ステータスも少し上がっている。
「でも、ゴブリン3体じゃスキルは増えないか……。」
狙いの剣術系スキルはそう簡単には手に入りそうにない。
「今日はこの後、庭で素振りを100回ほどして、終わったらガルムの街を回ってみるか!」
5年間、街に住んでいるにもかかわらず、いつも母さんと街の森側で買い物をしていた為、飽き飽きしていた。
ショートソードとバックを持って庭へ向かう。
「あら、ぐっすり寝てたみたいね。疲れは取れた?」
玄関を出て、庭へ向かっていると、母さんが庭の花に水をくれている所だった。
「自分でも思ったより疲れてたみたい。かなり寝れたからこれから庭で素振りする予定。」
「トレーニングも大切だけど、体には気を付けてね。」
「大丈夫だよ! 軽く素振りするだけだから。」
母さんは微笑みながら、水を止め家へ入っていく。
庭の真ん中に立ち、腰についていたショートソードを出し、素振りを開始した。
____100回の素振りは2時間程掛かった。
素振りを終えた時、両手にはかなり疲労が溜まっている。
俺は倒れこむように草の上に倒れこむ。
「はぁはぁ……。たった100回の素振りでこんな時間とへとへとになるとはな……。」
体を起こし、ショートソードを腰へしまい家の中へ入る。
少しお腹が空いてきたから、台所に居た母さんに頼んで干し肉を頬張る。
お腹も満たされて疲労も落ち着いてきた。
さて、街へ行く準備だ。準備といってもお金は持っていないからバッグだけを持ちショートソードは自室の壁に立てかける。
今回の街での目的は街に流通している貨幣価値や物価を確認するためだ。
「まずは、屋台とか道具屋でも見てみるか!」
家を出ると、今日出た森側とは逆、街の中心地方面へ向かった。
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