リンゴとネズミ
「ここは、どこだ…?」
俺、リンゴが目を覚ますと、そこは…なぜか、檻の中で…。なんで、俺、こんなところにいるんだ!?
だって、俺はベットでイチゴと一緒に眠っていて…そういえば、イチゴはどこだ!?
「おい、イチゴ?どこに、いるんだ?」
檻の中には、俺しかいないみたいだ…。いったい、何がどうなってるんだよ!?
「お兄さん。何か食べ物を持ってませんか?」
俺の足元に、小さなネズミがやってきた。
「ごめん、俺、何も持ってないんだ…。それより、ここはどこなんだい?」
「ここは、檻の中ですよ?」
「それは、分かってるよ!この檻は、なんの建物の中にあるんだ?」
「さあ?僕は、この檻の中で生まれたので外には出たことがないので、分からないんです。」
「そうか…。じゃあ、イチゴを知らないか?ああ、イチゴって言うのは俺の友達なんだけど、年は俺より二つ下の14歳で、ピンク色の髪を後ろで一つに結んでいて、青い瞳の可愛い顔した男の子なんだけど…?」
「さあ?ここにはお兄さんしか、いませんよ。」
「困ったな…。」
イチゴは、ひとりじゃ、何にもできないからな…。
俺がいないと寝られないし…!
俺が起こさないと、昼まで寝てるし…!
火が起こせないから、ご飯も作れないし…!
今頃、ひとりでお腹空かせて泣いてるんじゃないか!?
「とにかく、ここから出なきゃ!イチゴをひとりにさせておくわけには、いかない!!」