イチゴとフクロウ
苺鈴です。
このセカイのリンゴは『セカイ防衛少女毒リンゴ』のリンゴちゃんとは別人です!
BLですが、アーッ!なシーンはないので安心してお読みください(笑)。
その夜、僕は森の中を駆け巡っていた。だって、リンゴがいなくなってしまったんだよ…!僕の隣でたしかに寝ていたのに…!僕がトイレに起きて、隣を見たらリンゴがいなくなっていたんだ!!
「リンゴー!どこにいるのー?」
「どうしたんだい?」
木の上にいるフクロウさんが僕に話しかけてきた。
「フクロウさん。リンゴを知らない?」
「リンゴなんて、そこらの木の上にたくさんなっているじゃないか?」
「果物のリンゴじゃなくて、僕の友達のリンゴだよ!」
「友達のリンゴ?…君は、リンゴと友達なの?リンゴは、果物だろ?」
「だから、リンゴは果物じゃなくて、僕と同じ人間で、名前がリンゴなの!」
「リンゴなのに、人間なのかい?」
ダメだ…。全然、話が通じないや…。
「もう、いいよ。夜遅くにごめんね。じゃあね!」
「待って。君の名前は?」
「僕は、イチゴ!」
「君も果物なのかい?」
「名前がイチゴなだけで、人間だよ!…それに、イチゴは、野菜の仲間なんだよ。おやすみ、フクロウさん。」
僕は、フクロウさんと別れて、森のさらに奥へと進む。いったい、どこへ行っちゃったんだろう?