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Ⅱ
昨日塔から出た時とは違う、ジリっと暑い空気。
上空を漂いながら、目の前の立派な建物と、そこに並ぶ赤い髪と瞳をした同じ服装の人たち、そしてその人達に囲まれて立つ、一際オーラを放つ集団を見た。
「幻影の国、第一王子アイザック様。本日は炎の国にお越し頂きありがとうございます。」
「本日はお招き頂きとても光栄です。」
この人、きっと王族だ。
周りの人たちとなんというか、存在感が違う…。ザックとも歳が近いみたい。
「懇親会の会場にご案内させて頂きますのでどうぞこちらに。」
ザックを取り巻く集団が炎の国の人達と合わさって立派な白い建物の中に入っていく。
(私は人目につかないところに行こう。)
少し高く登って、人の視線から逸れたところを飛びながら、私はザックとは反対の方向へと向かった。




