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Ⅰ
(もう転送魔法は終わったのかな?転送魔法自体したこともされたこともないから分からないな…そういえば、ザックとはどうやって意思疎通を測れば良いんだろう…。)
暗闇の中、左右に揺れながら考えてみるけど一向に考えはまとまらない。
(とにかく私がすることは他の人にバレないようにする事が最優先だから、もし荷物から出たら人目につかないところに行こう。そうしよう。)
左右の揺れが止まったかと思うと、頭上でジッ、と音がなる。
(まぶしい…!)
音がした方から眩しすぎる日の光が入ってきて、思わず目を瞑る。
「アイザック様、お探し物は見つかりましたか?」
「ああ、大丈夫だ。」
ザックの声だ。
荷物の中を覗き込んだザックは、その先にいる私に対して「出て。」と合図をしている。
「………!」
私はその隙間に合わせて身体を細くする感覚で、荷物の間をすり抜ける。
「荷物は部屋に届けておきます。」
「ああ、頼む。」




