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48話 最後の交換日記

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 【これが私たち二人の最後の交換日記だよ?】


 ユウスケへ。

 待たせてごめんね……。


 これが私たちの最後の交換日記です。


 私ね……自分の気持ちも整理してたの。

 そしてね。

 ユウスケにどうやって伝えればいいか、分からないでいたの……。

 でも……これは交換日記で書くって決めたの。


 えっと……。

 魔王なんだけどね……。

 弱らせてから、ファンファーレ・レイを使ったの。


 そしたらね。

 実はファンファーレ・レイって、汚れた心を浄化する魔法でもあったの。

 魔王はね……実は昔、天使様だったんだって……。


 人が大好きで……人も天使様の事が大好きで……。

 でもね、ある日人間の裏切りにあってしまったの……。

 その恨みが……彼女を魔王に変えたんだって……。


 歴代の勇者たちは、彼女を浄化してあげることが出来なかったの……。

 でも……私は、浄化しちゃったの……。

 だから……魔王は天使様に戻ったの……。


 ……私、ひどいことしちゃったから、いっぱいごめんなさいしたわ……。

 けどね、天使様は微笑んで……。


 「私を浄化するために、必要なことだったのです」


 って、言ってくれたの……。


 天使様はね。

 浄化してくれたお礼に、願いを叶えててくれるって、言ってくれたの。


 私はね。


 「異世界に行く方法……ユウスケに会う方法を知りたい」


 って、言ったの。


 そしたらね。

 この交換日記を使えば、ユウスケの世界……交換日記の持ち主のところに行けるって言ってくれたの。


 ただし、戻ることはできないだろう……って……。


 ……ごめん……。


 正直、迷ったの……。

 私の世界を捨てて、ユウスケの世界へ所に行くのを……。

 私の世界を捨てるのも怖かったし……。

 それに……ユウスケが……本当はどんな気持ちなのか、考えると怖くなって……。


 でも……悩んだ私が、バカだった……。

 ユウスケはいつも真剣で、私に優しくて……。

 ……それに、初めての告白をくれたのに……。


 ユウスケ…本当ゴメンね……。

 本当はね、魔王の事は、会って話そうと思ったの。


 でも、きっと……。

 ユウスケを見たら、話しが出来なくなるって……。

 だから、交換日記にしたの。


 ……返事書けなくて、ゴメンね?


 じゃあ……私そっち行くから。


 これを読んだら、交換日記を床に置いて?

 そして、次のページに呪文が書いてあるから、

 それを声に出して唱えてほしいの。


 じゃあ……。

 ユウスケ、会いに行くね?

 準備出来たら、呪文唱えてね?

 私は、いつまでも待ってるから……。


 リノンより。

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