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そろばん教室の思い出

作者: 紅井たま

 私は小学生の頃、いくつか習い事を習わされていた。私は不器用な子供だったのでどの習い事にもあまり良い思い出がないのだが、なかでも最悪な思い出として今でも記憶に残っているのがそろばん教室である。


 私がそろばん教室に通い始めたのは小学二年生に上がり少し経ってからのことだった。当時私は週二回の塾に通っており、小学校の勉強には難なくついていくことができていた。


 しかし計算が苦手で塾の算数を解くスピードが遅かった私のために母がそろばん教室に通うように勧めてきたのであった。当時の私は自分のことを頭が良い子供だと思い込んでいたため、「今よりもっと上を目指すのも悪くはないな」と思い勧められるがままに近所のそろばん教室に通うことを承諾したのである。


 かくしてそろばん教室に通い始めた私は順調にそろばんの技術を習得していった。そろばん教室は週に二回、平日の好きな時間に行き、席が空き次第各々の課題を一時間こなしたら変えるという仕組みになっていた。


 教室の外には当時私が夢中になっていた「ちゃお」に連載されていたポケモンの漫画や名探偵コナン等の漫画が数十冊ほど置かれており、私は待ち時間にそれらを読むのが楽しみで仕方がなかった。


 私の目的は早くも“そろばんの習得”から“漫画を読むこと”に移りつつあった。私は週二回、学校から帰宅し友人と遊んだ後、漫画を読むためにそろばん教室へと走り、教室が子供でいっぱいになっているのを見てはいそいそと漫画の続きに手を伸ばした。


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― 新着の感想 ―
[良い点] 算数の解き方より、難事件の解き方を習得してしまいましたね!
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