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エピローグ

宙良と美奈代はスカイラインを見送った後、きびすを返して帰途へとついた。

「ねぇ、宙良」

「何だよ?」

「上杉先生ってすごいね」

「あぁ、俺もあんなに、人の心に寄り添える様な曲を書くよ」

「じゃあ、私もそれにこたえて人の心に寄り添える演奏をしなきゃね」

「美奈代なら大丈夫さ、プロデューサーの俺が保証するよ」

「ねぇ、私達、ママ達みたいに、あんな素敵な関係になれるかしら?」

「当たり前だろ、俺達には、あんな素晴らしい母親が、3人もいるんだから」

「ウフフッ、そうね」


手を繋いで歩く二人の影が、秋の夕陽に照らされて、長く伸びていた。

昨今、子供達が被害に合う事件が増えてきた様に思います。

もちろん、昔からあったのですが、私が言いたいのは、実の親達が加害者になる事件です。

そんなニュースを見る度に驚きと怒りが湧いて来ました。

何故、その様な事が起こるのか?

私は“愛情の希薄の連鎖”と考えました。

かつて、日本は経済大国に成長していく中、ある時代では、企業戦士が造られ、またある時代では、バブル景気で賑わい、父親達は、家族に対する責任を、より多くのお金を入れる事で果たせていると思ってきたのではないかと…

愛情表現はお金であり、家族に向き合わない事を、仕事のせいにする。

でも、子供は、お金なんか望んでいないと思います。

もちろん、最低限のお金はいるでしょう。

それよりも子供達が望んでいるのは、親に話を聞いてもらう事であり、理解してもらう事であり、誉めてもらう事であり、抱きしめてもらう事だと思うのです。

大人と違って、子供は物事を感覚的に捕らえるからです。

話を戻しますが、そうして愛情をお金に置き換えて育てられた子供は、どうなるのでしょう?

やがて、バブルがはじけ、不景気となったこの世の中です。

親から教わった愛情表現は出来ません。

本当に愛された事がないので、人を本当に愛する事も出来ません。

でも、気持ちいいので、セックスはします。

我慢出来ないので、子供が出来てしまいます。

当然、子供も愛せません。

私が、作中で上杉に言わせた一言…

「子供は本来、愛されて産まれてきて、愛されて育てられるものなんだ。それは産まれてきた瞬間からじゃない、父親も母親も子供を胎児の時から愛するべきなんだ」

この言葉が少しでも、多くの方に届きます様に。

                ー合掌ー

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