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風船・雨・ツインテール
ふわり。と、君の持っていた風船が空へ浮かんで飛んでいった。
「ああ、どっかいっちゃった。」
君は残念そうに、でも気にしていないような調子で言うんだ。
君のほっぺたが、無くなってしまった風船のように、ぷくっと膨れた。
そんな君がなんだか、愛おしくてたまらなかった。
さらり。と、君の長い髪の毛が風に舞った。
「たまには。」
なんて、いつも結んでいなかった髪の毛を、ツインテールにしている君が、いつもよりも、はしゃいでいるように見えたんだ。
それを口に出せば、君のほっぺたが、無くなってしまった風船のように、ぽおっと赤く染まった。
そんな君がやっぱり、愛おしくてたまらなかった。
ぽたり。と、君の綺麗な瞳から雨が一粒、滴った。
「本気で言ってるの?」
なんて、いつも抑えていた感情が、無くなってしまった風船のように、ぱちんと爆発してしまった。
そんな君がやっぱり、愛おしかったんだ。




