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五姉妹の兄!的人‐史上最強にして無上で至高の五角関係??!

 

 

 俺はいきなりある事情で五人もの少女に好かれてしまった。

 これはそれだけの話だが、言葉で説明できるかどうか。


 だが言葉、原語という媒体を至高のモノと定義し、最も大事に扱い表現したいと思う。

 言葉を大事にし、その価値を絶対的に信仰する信者のように、言の葉を神と信じ、どこまでも無限に神性を感じたいのだ、そういうつもりを最大限にする、というよりもしたいって感じで。

 俺が原語しか、そもそも得ることのできない、そんな知的生命体と再定義し、俺の身に起こった事と同等レベルの情報強度で上手く表したいと思う。


 そう、病床に眠る少女に、多少なりとも元気を与えるような、そんな全力で感情を無限に奮い立たせ、涙が滝のように流れ落ちる、そんな限界の全力で成せば成るかもしれない。

 又は世界を救うためには、この原語を表現し、無限に宇宙人に感銘を与えなければいけない、そのような無限の責任感と義務感、使命感等の責任意識を最大限働かせて書き記したいと思う。


 なぜか、そうしたいからで、そうする事が至上で無上の喜び等々の何かになると信ずるが故に。

 だが確かに、原語だけで第六感含めた全ての情報強度に勝る娯楽を表現するのは難しい、ここで一言盛り込むが話しを盛るぜ。

 盛り盛りに盛る、そりゃ目一杯、どれくらい盛るか具体的に説明する、現実であった事と同程度になる程度に盛ることにする。

 そうする事によって、俺が現実で体験した実体験談を疑似体験した程度に、原語という情報で表せないか、限界まで最大限全力で試す、では始めたいと思う。



「ふあ、今日も眠いぜ、マリアナ海溝の底に沈むくらい眠いぜ」


 目覚ましが十個ほど、俺を起こす為だけにガナリ立てる、うるさいってモンじゃない、超煩いだ、消すのにも一苦労。

 だが俺はこれじゃないと、絶対に朝は起きれない、したかないと思うことにする。


 ベットの下に、寝ている間に落ちたらしい携帯が光り輝いてシャイニングしている。

 ポチ、着信200、メール500。

 まあいつもの75%ほど、だからまだ慌てるような数量でも時間でもない、落ち着いてモーマンタイだぜ。


 だがそんな分けにもいかなくなった、窓の外で軍用とおぼしきヘリコプターが大音響をあげて、直ぐそこの空き地に不時着した、俺の家のまん前の話だ。


「おりゃああああああああ!!!!!やめろぉおおおおおおおおお!!!」




 空き地にて。


「お前らぁあああああああ、朝から何しトンじゃわれぇええええええええええええ」


 小説だぞ、おい、どうすんだ、五人も登場人物出てくるんですけど。

 TPOを弁えずからにしょうがねえぇ、この媒体で表すにはどうにかするしかないがどうするんだぁ?

 一人称を変にそれぞれ変えるか? 五種類? 無理ってか、それはどうよ? 正直? うーむ。


 ここでまずこいつらの詳細を明かすが、リィビとマテルとアデハとガルトとメイフっていう仲良し五人組のような奴らだ。

 それぞれ台詞だけで人物判定が困難な時は、語尾に@名前頭文字でどうよ?

 これだと書き手からしても最小の労力ですむ、台詞の始めにそれやるよか、台詞の語尾って所だからあんま気になりにくいか? ちょっと試しにやってみよう、無理っぽかったらまた軌道修正する。


「やあやあ、どうもどうも!毎度お馴染み!朝からヘリコプタータクシーだよぉー」


 助手席の一つから空き地に降り立つ金髪碧眼の少女、さっき名前を出したメイフだ。


「しるかぁ!!駄目だろ!常識的に考えろぉ!!」


「え? 常識なにそれ食えるのかな? まあまあいいじゃんいいじゃん!それ早く乗って!」


「ばっきゃろう!俺はまだ何もしたくしてねーんだぞ!」


「いいからいいから、乗らないと学校に定時に間に合わないよ!」


「いいんだよ!それは!俺は今日はもう遅刻して学校いくって決めたんだ!」


「えぇ~~!!マジで!そりゃないぜ相棒!ベイベー!もうしょうがないなぁーそれじゃー私も遅刻しよぉーと!」


 元気良く右手を上げる、おい、こらぁ! 俺はお前と行くって決めてないぞぉ!



「あら? 貴方達、話は聞かせてもらったけど、遅刻していくつもり?」


 またも助手席の方から降りてくる、てか他の四人も来やがったぞおい、どうすんだこの状況、小説なんですけど、わかってますぅ? この人たち。


 一応説明できる内にしておく、今の台詞がガルト、ちなみに名前から分かり辛いが全員女だ、美少女だ、いやそれは関係ないが。

 銀髪で透き通った空色の瞳、落ち着いた性格を装い中身はトリガーハッピィーなふざけた大人っぽい奴だ。


「そうだぜ、俺は今日は遅刻するぅ!!だからお前達は先に行くんだぁ!近所の迷惑だから先に行けぇ!」


「はぁ、貴方の耳は節穴? 若年性の難聴なの? このヘリコプターの消音性が分からないとでも?」


 小癪な、理攻めされる。

 確かにヘリコの音は本当の事を言うとそれほどでもない、しかし、だがしかしって話なだけなのだった。


「あれ? 皆さん早く乗らないんですか? 結構時間は押してるはずなのですが」


 その一声でちょこんと、ふわりと地面に着地、俺に朝の礼をする黒髪の令嬢。

 どこまでも清楚で大人しそうな、そんな少女、アデハである、まだ俺も良く知らないそんな人だけども。


「おお!おはようだぜ!アデハ!今日も元気かぁ!」


「ふっふ、はい、元気ですよ、卓巳さんも元気そうでなによりです」


 あ、今始めて名前が出たが、俺の名前は卓巳タクミだ卓巳、以降はこいつらと合わせる為にカタカナ表記でいく。


「ああ、俺は超ウルトラにハイパーに元気だぜぇ!!いやほぉおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!」


 馬鹿みたいに叫ぶ、だがやめられない、アデハや周りの連中全員が、そういう俺の反応をしろと煽ってきている、そういう視聴者からの圧力を常日頃から感じているのだ、抗いがたい強制力や影響力の類だ。

 案の定、回りからはくすくすと、控えめなのと、がはぁっはぁっ!!と豪快な馬鹿笑い、ふっふと、上品な奴がそれぞれ合った。

 俺もそれを聞いてパブロフの犬よろしく、嬉しくなってしまい、またこんな可笑しなことをやるんだろうなと思った。


「あれぇ??みんなぁー!なに面白い事やってるのぉ? 仲間に入れてよぉ!!」


 そうやって慌てたようにヘリコから降りてくる影。


「ちょぉ、みんなぁ!!? どうして早く乗り込んでこないのぉ??」


 もう一つ、同じような似た容姿の少女も地面に降り立つ。


 この二人は姉妹である、髪の色は最初が茶色で、後が桃髪で違うがれっきとしたそういう関係性の少女達。

 最初のがちょっと他の四人よりも相対的にちっこいが、それを挽回するように元気と明るさと無邪気さ人一倍の愛らしい子供っぽい性格のマテルである。

 そのお姉ちゃんである所の、歳は一歳も変わらないが大分大人びている、性格も見た目も身長も、そんなお茶目なお姉ちゃんキャラっぽいのがリィビだ。


「悪い悪い、こいつら、主に二人の相手に忙しくてな、お前らは先に行ってていいぞ、どうやらこいつらは遅刻したいらしくてな?」


「「?????」」


 二人して不可思議っぽい顔をする、そりゃ当然か。


「別に遅刻したいわけじゃないよぉー、ただタクミと一緒に登校したいだけだよ!!@メイフ(最初の少女)」


「そうか、うむ」


 なんだか、あれだ、こんな風に素直に率直に言われると、そうだな照れる、こいつは直情で攻めてくるのだ。


「あら、お熱い事、でも、邪魔させて頂きますよ、隙を見せて取らせる訳にはいかない勝負ですし@ガルト(二人目)」


 勝負って、いつの間にそんなモノに発展したって話だ、俺の正直な感想だ。


「えーと、私もお邪魔してよろしいでしょうか? その勝負、どうしても参加しなくてはなりませんし@アデハ(三人目)」


 ちょ、君までどうして、てか君も俺の事がぁ??!


「ありゃ、どうするマテル? 相当取り込みそうだけど?@リィビ(姉)」

「お姉ちゃんの方こそ、どう攻めるの? もちろん私も、その、ええ、勝負させて頂くけど?@マテル(妹)」


 おいおい、どんだけお前ら必死なんだ、てか攻めるって、俺ってなんかの攻略対象なのかよ。

 こいつらは全員仲良しだ、だったら女子会でも開いて対話もできてるはず、なぜにこんなに取り込むのか? 考えに苦しむ所だ。

 もしかして、実は全員が既に冷戦状態とか? ホント考えたくない事態だ。

 まあそんな事は流石にない、こいつらは本当に仲が良いってレベルを超えて仲が良い、そんな事程度で揺らぐ絆じゃないと思うのだがね。


「さて、どうする? ジャンケンでもして此処に残る人間を決める?」


 そう言ったのはある種、この五人組のムードメーカっぽい立ち位置にいる、金髪娘メイフだ。


「そうねー最初に彼に話しかけたのはメイフだし、早い者勝ちって事で今回はメイフでいいんじゃないかしら?@ガルト」


「うん、そうですね、今回は譲りましょう、ここで延々だらだらするのもあれですし@アデハ」


「うーん、そういう事ならしかたないかな? これからは順番を事前に決めてタクミと関る方式にしなくちゃいけないのかなぁ? なんだか違うような気がするけど、まあ今回は時間もないしそれでいいのかなぁ?@リィビ」


「うう、全然話もできなかったよ、うぅ、タクミぃ@マテル(妹)」


 最後の方で悲しそうな声、しかたないので近寄って頭でも撫でて宥めてやる。


「あぁ、そんな、いいのに!子供じゃないんだからぁ!」


「はあ? こんなことくらいで大げさな奴だなぁ、なんだよ、こんな事くらい毎日のようにやってるだろぉ??」


「うぅ、そんなことぉー、こんなみんながいる場所で言わなくてもいいのにぃー意地悪ぅー」


 可愛らしい茶色? てかこれって明るめの金髪って言うのか? 良く分からないがそんな少女を撫でながら会話する。

 当然他の女性陣は何か、不服そうな不満そうな、何か欲求的な瞳を向けてくるが、気づかない振りをする。


「あのぉー、もしかして、姉妹の特権として私も撫でてくれたりぃ? 姉妹は平等に扱うべきっていつも両親に習ってるしぃ??」


 物欲しそうな目で、姉のリィビも混ざってくる。


「なんだよ、別に撫でるくらいいつでもできるのに、いいよいいよ、両手あるんだしさ」


 そうやって二人とも撫でてやると、なんだか幸せも二倍したみたいに、凄くほかほかした感じになるから凄い。

 てか桃髪と茶髪でも姉妹ってのが変に感じるかもしれないが、この時代の人類では割と普通な事象だから気にしちゃ駄目だ。


「むぅー、なんだか二人だけいいないいなー」


「別にいいじゃないのメイフ、貴方はこれから彼と一緒に遅刻して登校できるのですから@ガルト」


「そうですよ、私たちは我慢しなくてはなりません、あれ私とガルトは別に我慢しなくてもいいのでは?@アデハ」


 そうやって、何か閃いたのか、ガルトとアデハが接近してくる。


「はい、バトンタッチですよ二人とも@ガ」


「そうです、もう時間があまりありません、交代の時間と言う事です@ア」


「「えぇーーー!!」」


 姉妹らしく唱和する、ユニゾンして何か電波っぽいモノが辺りに高周波で拡散した気がするんだが、てかそんなに残念だったかね? まあいいけどさ。


「ほら、早く貴方、撫でるのです」


「あの、不躾ですが、そのよければぁ」


 最初の方はなんだか微妙に乗り気もしないが、後の方のついでに撫でてあげようか、てかなんで女性はそんなに頭を撫でられるのが好きなのだか、理解にちょっと苦しいぜ。


「ほらぁ、これでいいのか? 別にあり難がる物じゃないと思うけど」


 銀髪と黒髪を撫でてやる、二人ともうっとりしたように、なんだか凄い幸福感を辺りに撒き散らせる、おいおいそんな喜ぶって一体どうしたんだか。


「はー、一日の気力が充填されるような心地です、ありがたやありがたや」


「うぅん、ああ、貴方と一生一緒にいられたら、このような事が日々日常になるんですね?」


 二人とも何か別々の感想を呟きながら、多少そのような状態の後、二人の方から離れていく、割とプラトニックな感じだ、もっと何か愚図る感じの展開を予想していたのだが。


「それでは私たちはこれで、メイフ、ちゃんと彼を学校にまで連れて来るのですよぉ!@ガルト」


「それじゃタクミ、また後で、分かってると思いますが、できればどうか、ね?@アデハ」


「それじゃーねぇー!!タクミ!!!大好きだよぉ!!ってうわぁ!!!何言ってるんだぁろ!!!あっはっはぁ!!!ライクだよぉライクははっはっは!!@マテル」


「ちょっマテル!なんてことっ、えと、タクミ、私もライクな感じのラブで、ってえっへっへなんちゃってねぇ、それじゃまた後でねぇ!@リィビ」


 そういって四人娘を乗せたヘリコはぶろろろぉっと消音された駆動音とともに空に消えていった、後に残されたのは俺とメイフのみ。


「ふっふ、やっと二人きりになれたね」


「まあ、そうだな、でも、特に何も感じないが?」


 メイフの思考は、なんというか手に取るように分かる、何があろうと動じるものか。


 ってうわぁ!!こいついきなり抱きついてきやがったよぉ、他の四人が視界から消えた途端なんて積極的、ってこいつはいつも通りか。


「おいおい、そんなくっ付くな暑苦しいだろ?」


「なんでぇ? 駄目かな? わたしはもっとくっ付きたいよぉ?」


 なんだか最大限女子が甘えてくる時にする、男にとってはどうしようもない目とか声で攻めてきた、そりゃどうしようもないので負けるしかない。


「好きにすればいいよ、その変わり、それ以上に変な事はしないでくれよ」


「えっへへ、当たり前だよ、これくらいで十分なんだからさ」


 笑いながら腕に纏わりついてくる、もうまったく、どうしてこいつはいつもいつもどこまでも恥知らずで積極的で、無邪気で天真爛漫で、はぁ、それなのに子供っぽくはあまりなくて、何か裏で計算しているような気もする、そんな奴なのだ。

 マセタ餓鬼ってわけじゃない、ちょっと計算高い子供のなりした大人、だから対処にも凄く困るのだ、いろいろと。


「そうか? ならいいけどさ、それにしてもお前、今日も一段と可愛いな」


 だから素直な反応てか、なんだか機嫌取りみたいな事もこちらとしてはせざるを得ない。

 好感度マックスで擦り寄ってくる少女を、こちらも無下にはとてもじゃないけど出来ない、すこしくらい応えてやりたいと思ってしまうのが人情、てか俺が単にこいつを好いてるだけなのかもしれないが。


「えへ、そうかな? だといいんだけどね」


 そしてあまり度を越して調子にも乗らない、ウザ過ぎず適度にウザイ、本当に可愛い女だと思う、嫁にするととても可愛くなりそうな逸材とか、そんな想像俺がしてしまっている時点で、もうなんか色々察して悟って欲しい。


「ほら、空き地に男女が二人、変に思われるから家に行こうぜ」


「うん! 遅刻確定とはいえ、できるだけ早く学校に行った方がいいしねぇ!」


 にこやかな笑顔をいつも絶やさない、まあ他の四人もかなり出来た娘なので、似た様なモノだが。

 この少女は特にそれが上手い、自然体で何か無理のない丁度いい、こちらを察した何かそういう笑顔をいつも向けて向けることができる、とてつもない愛らしさと表現したいレベルなのだ。


「いやはや、どうしてお前はそんなに可愛いんだ? 秘訣があったら教えて欲しいぜ、俺も可愛さは重要な人間的魅力と思うからさ、できればご教授してほしいよ」


 直ぐ傍の家に歩きながら雑談する。


「そうだねぇ! 好きな人を見つけたらいいんじゃないかぁ!そうすると自然と愛嬌とか可愛らしさがね!上がると思うんだぁ!」


 花開く笑顔とか、そんな陳腐な表現が絶妙に合う、なんだか大道を極めたような最高の笑顔。

 はぁ、なんだか溜息すら零れる、どうしてこうも魅力が溢れ出て刺激的に胸を打つような少女が存在するのか、人間の、宇宙の神秘すら越えそうな、何かこの少女からはそれを越えた何か、そう素晴らしいモノが見出せそうだと思えてくる。


「それじゃ、何か朝ごはんとか食べるのかな? できれば私も何も食べてないから食べたいな!」


 はてさて、これは計画の一環なのかどうなのか。

 まあいいか、俺も朝を食べてないし、適当にさっさと何か作って二人で食べることにしよう。

 そして俺は家のドアを開けながら、台所に走っていくメイフを目撃した。

 うん、どうやら彼女が作ってくれる? のかもしれない、ほどほどに楽しみである自分を感じるのだった。

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