初歩的魔法特性
まず、初歩的魔法特性を見ていく。初歩的魔法特性のうち、特に重要な4つの特性が存在している。同一魔法実施時の禁則、異種魔法同時発動の遅延効果、一般物理の原則打破、魔法エネルギー保存則の4つである。これらは、きわめて重要な特性であり、必ず魔術を志すものであれば、常に理解していなければならない特性である。これら4つを総称して、基礎魔法特性と呼ばれることもある。
また、基礎魔法特性以外にも、魔粒子物理学、天候と魔術の因果論、エントロピー増減の法則、魔術構文の失敗に関わるエネルギーの放出、重力的魔術特性、天体の運行と魔術の発動、一般的魔術発動条件、ロッシェの魔術限界距離、魔術の可逆性、魔術量の人体的限界、獏の特性限界などが主要な魔法特性として知られている。これらを順次説明していきたい。
なお、初歩的魔法特性には原則含まれないが、魔法数学というものがある。魔法数学とは、魔術において用いられる数式および巨大数ならびに数学体系のことをいう。本教科書においては、重要な3つの数、α数、β数、ω数の3つを取り上げる。また、魔術効果についても説明を行う。