上級魔法特性
ここからは、上級魔法特性と呼ばれる魔法特性について記す。上級魔法特性が必要とされるのは、初歩的魔法特性の範囲の外となる。初歩的魔法特性の範囲より高度な魔術において必須となる、もしくは考えなければならない事項である。おおよそAクラス以上の魔術に関する分野が、これに該当する。また、Bクラス以下であっても、特定の条件を満たす場合に発生する魔法特性も、上級魔法特性に含まれることになる。
上級魔法特性においても、初歩的魔法特性と同様に、基本となる魔法特性が存在する。随時魔法発動条件、他者との同時魔法使用の遅延、空間の歪みによる魔術発動効果の変性、遅延発動による魔術変性の4つがこれにあたる。これら4つを合わせて、基本魔法特性や基本魔術特性と呼ばれる。これは、初歩的魔法特性における基礎魔法特性にあたる。
基本魔法特性以外にも、魔術の精密測定の不確かさ、統計的魔術効果量、魔術の中断に関わるエネルギーの放出、特殊的魔術発動条件、魔術の不可逆性、魔術量の測定限界が、一般的に上級魔法特性に分類される。今回は、これらに加え、初歩的魔法特性で紹介した、魔法数学をこの章において紹介する。




