一般的魔術発動条件
一般的魔術発動条件とは、通常魔術が発動することができる最低限の魔術発動条件である。この魔術発動条件は、これまで述べてきたさまざまな事柄に優先して起こる。一般的魔術発動条件はいくつかあるが、これらの全てを満たしている必要がある。
一つ目は、魔術粒子である。魔術粒子はその種類を問わず、その発動をしようとしている空間に存在していなければならない。そもそも魔術粒子が無ければ魔法を行うことができないため、これは当然のことであろう。
二つ目は、意思である。この意思と言うのは、無意識的であってもかまわない。すなわち、これを行うという明確な意思行為は必要ではないということだ。少なくとも、魔術を行うという意思を持つことが必要であるとされている。ゆえに、偶発的に魔術が発動してしまうということも、考慮に入れなければならない。
三つ目は、魔術師である。魔術師なくして魔術無しという古語が示す通り、魔術粒子を使うという意思を持つ魔術師がいなければ、魔術として発動することはできない。そのため、一般的魔術発動条件には、魔術師及びそれに類する人物が必要だということになっている。これは人のみならず、世界中に存在する魔術を扱うことができる全動植物が必要だということとなる。
そして最後に、相手である。相手と言うのは魔術の指向を指す。すなわち、魔術の対象物のことだ。それは空間そのものであるかもしれないし、人間かもしれないし、動植物かもしれないし、もしかしたら術者自身である可能性もある。対象物が何にしろ、魔術を発動させるためには、相手が必須だということだ。
この四つは、それぞれ魔術を行うために必須な事柄、物である。ゆえに、一つでも欠けた場合、魔術は確実に失敗する。四つそろっていたとしても、魔術が失敗する可能性は存在するが、100%失敗するという確率なのは、唯一、この四つがそろっていない場合のみとなる。




