守るべきもの
火曜日 部屋:主人公 気持ちのいい目覚め!
【颯太】「やっほう!! よく眠れたぜ!! 顔洗ってくるぜ!!」
俺は洗面所に向かった。
【颯太】「フフゥ!! 顔洗ったぜ!! すっきりしたぜ!! 着替えて飯食うぜ!!」
俺は即に着替え、 カップラーメンを食べる。
【颯太】「ヒーハー!! カップラーメン飽きたぜ!! もう普通に飯食いたい…」
そしてハイテンションな俺はテレビをつけた。
【颯太】「フフゥ!! 何か近所で暴行事件が多発してたらしいけど謎の仮面をかぶった男によってお手柄らぁ!? なんでニュースになってんだ!!!」
俺ばれたら世間体で痛い子じゃん…。
助けられた人のインタビューで山野がテレビに出てくるっていう展開。
【山野】「私が襲われそうなところを助けてもらって本当に感謝してます」
【颯太】「いえいえ…」
仕事ですから…まぁ俺は悪が許せないだけだけどね。
【颯太】「学校で騒ぎになんないことを祈ろう…」
俺は家を出た、 そして数分後学校。
学校:主人公 長谷川 俺の事情
【颯太】「はぁ…」
俺が今いる昇降口には人が群がってる、 どいつもこいつもカップルばかりだ。
【颯太】「俺はヒーロー一生独身でやってきますから…」
俺は教室に酔っぱらったようにむかう…、 そしてさっそく噂になっていたもだった。
【クラスの男子】「お前今日のニュース見たか? いやー、 捕まえたやつすごいけどちょっと痛いよな…」
【クラスの女子】「えぇー、 でも山野さん守って戦ったんだよ、 まさに王子様だなぁ…」
王子様か、 まぁ悪くない。
【クラスの男子】「そっ、 そうか…お前守ってくれる男子が好きなのか…」
何故か真剣に考えている、 おそらく今話している女子に好意を持ってるからだろう。
みんな実に恋愛に正直だ、 すげー尊敬する、 俺には到底できないっす。
【颯太】「青春だな…」
そうして俺は席に着く。
自分の席についていた長谷川がこちらに寄ってくる、 今日は田島と一緒に学校来てないのか…。
【長谷川】「あんた…最高ね」
長谷川はこちらを見下すような感じでひそかに笑みを浮かべながら話しかけてきた。
【颯太】「うっせーな…ばらさないでくれよ…」
【長谷川】「まさか助けたのが山野さんなんてね、 運命とかじゃないの?」
【颯太】「だったらいいな…」
【長谷川】「えっ!?」
【長谷川】「あんた山野さんのこと好きなの?」
【颯太】「ん? いや、 でも俺と山野じゃ釣り合わないじゃん! そうだったらいいなって…」
【長谷川】「つくずく珍しいこともあるのね…」
【颯太】「お前は好きな男子いないのか?」
長谷川は急に黙り込んだ、 また地雷踏んだかも・・・。
【颯太】「わっ、 わかった! 田島だろ! 幼馴染だし!」
【長谷川】「それだけはやめて…吐き気がする…」
【颯太】「そういや、 今日田島は?」
【長谷川】「寝坊じゃない?」
【颯太】「お前一緒に学校来てるじゃん、 田島かわいそうに…」
【長谷川】「はいはい、 田島君は今日はお腹壊してお休みです!」
【颯太】「何だ知ってたのか、 さすが幼馴染」
【長谷川】「気分悪いもう戻る…」
そう言って長谷川は自分の席に戻った、 てかもうそろそろ授業が始まる時間だ、 まぁまじめにやんないけど。
一時間目
【颯太】「スピー…」
二時間目
【颯太】「もう食えねぇよ…」
三時間目
【颯太】「辛子明太子…」
四時間目
【颯太】「俺! …参上…」
昼
うむよく寝れたな…、 とてつもなく気持ちよかった。
とりあえず、 今日の飯は購買の総菜パンでいいや…。
俺は購買に足を向けた、 しかし奴がいたのだ! …山野…。
【颯太】「おはよ、 山野」
【山野】「おはようございます、 颯太さん」
【颯太】「突っ込みなしか…いたいなー山野」
【山野】「私のどこが痛いんでしょうか?」
【颯太】「なんでもないっす、 てかなんで山野ここに?」
【山野】「お弁当を作ってきたので…良ければ一緒に食べてください!」
何!!!!!!!!!!! まだ俺山野にあって二日目だぞこんな展開おかしいだろ!! まぁ最高だぜ。
【颯太】「どうして俺なんかと? クラスの連中にさそわれたろ?」
【山野】「たしかにそうですけど……」
【颯太】「断ったのか?」
【山野】「…はい」
なんで俺なんだ? 意味わからん…。
【颯太】「まぁいいや、 山野弁当作ってきてくれたのか?」
【山野】「はい! 一応五時起きでがんばりました!」
それじゃあやっぱ好意は無駄にできないな。
【颯太】「じゃあ早く食べようぜ、 部室でも、 ここでもいいし」
【山野】「じゃあ…ここで…」
さっそく今いない田島の席を借りて、 机を向い合わせにして、 二人共座る。
山野は弁当箱を二つ取り出した。
【山野】「これ…どうぞ」
そう言って渡したのは青色の弁当箱、 なんていうか…可愛らしい?
【颯太】「さんきゅ」
やべぇ、 超ドキドキしてる…、 俺今まででこんな経験あったっけ…。
てかクラスメイト全員の目が確実に俺に向いていた、 とくに男子からの眼光はやばい。
【山野】「箸…一つしかない…」
【颯太】「じゃっ、 じゃあ俺この弁当家で食べるからそれでいいだろ?」
【山野】「よくありません! 昼はしっかり食べないとだめです!」
【颯太】「じゃあどうしろと?」
【山野】「箸を…二人で使いましょう…」
え? 何言ってんすか? マジ? クラスメイトからの睨み、 ねたみが半端ないっす、 もう勘弁してください…。
【山野】「あの…いや…ですか?」
【颯太】「もちろんそんなことはありません! やっぱり昼はちゃんと食べないとダメっすよね!」
俺はとりあえず山野の作ってくれた弁当のふたをあける、 ………ん?
黒い物体が中にびっしり詰められてる…、 何これ?
【颯太】「あのさ山野これ何?」
【山野】「えっと卵焼きとか…」
あぁなるほど、 山野さん料理…苦手なのか、 しかし彼女が頑張って作ってくれたんだ、 もちろんのこそうだなんて微塵も思ってない!
【山野】「あの…「あーん」というものをしていいですか?」
「あーん」? なんじゃそりゃ? まぁここはとりあえずイエスだ。
【颯太】「いいぜ、 俺にその「あーん」とをしてくれよ」
【山野】「いいんですか!? じゃあやらせてもらいます…」
そう言って自分の箸で俺の弁当の卵焼き?をつかみ、 なぜかこちらに持ってくる。
【山野】「しっかり…口開けてください…」
【颯太】「あぁいいぜ、 ほら」
俺は何が何だか分からず口を開けた。
【山野】「あっ…あーん…」
ってこれってまさか!! 古代カップルがやることじゃねぇかよ!!! もう仕方ない、 俺は覚悟を決めた。
【颯太】「むぐもぐ…!?」
【山野】「どうですか?」
【颯太】「うまい…なんだこれ…」
俺は「あーん」をしていたことよりもダークマターがおいしかったほうが感動してしまった。
【クラスメイト】「死ねよ…望月…」
小声でそう言っているが丸聞こえだ……。
まぁそれからいろいろあってとりあえず俺は飯を食い終えた。
【颯太】「ごちそうさん、 今日はありがとな山野」
【山野】「いえ…できれば…」
そういいかけた瞬間だった、 世界がぐるぐると回り始める。
【颯太】「またかよ…」
もう一万円をのまれたとこには行きたくない、 嫌マジで。
【山野】「颯太さんもこのゲームの参加者? なんですよね?」
【颯太】「あぁ俺もよくわかんないんだ、てかあのゲームって何? 今思い出したけど確か山野も名前あったよなメール」
【山野】「このゲームは「罪」争奪戦の「殺し合い」です」
山野はあくまでも冷静俺はちょっぴり驚く。
【颯太】「あのメールでさ、 「罪」ってなんなの? てか「殺し合い」って物騒だな…」
【山野】「他のこのゲームの参加者の方に聞いたんです、 そしたら「罪」は自分の理論、 理性、 理想を唱えるもの、 つまり自分の理論、 理性、 理想を現実に「罪」はできるそうです…」
【山野】「つまりこのゲームに参加している人間は何だかの理論、理性、 理想を持ってる人…わたしもそうですから…」
そこで世界が反転、 そして「罪」の争奪戦が幕を開いた。
Another school :主人公 山野 藤原 楊 セカンドゲーム
【颯太】「なるほどね、 でも俺あいにくだが理論とか理性とか持ち合わせてないんだけど…」
【山野】「あなたは…やっぱり特別なんですね…」
そうさびしげに山野はこちらに言い放った。
【颯太】「感情能力? だっけ、 どうやって発動させるんだ?」
【山野】「私も一度も出したことがなくて…」
【山野】「今の状況、 驚かれないのですね?」
【颯太】「もちろん驚いてるよ、 でもさこのゲームの参加者って理論とか持ってんだろ? そいつらにとっては驚くってことが視界にも入ってねーと思うよ、 だってこのゲームって「殺し合い」だろ、 ここにいる奴らは全員きもが座ってる、 要するに簡単に「人殺し」になれるってことだろ?」
【山野】「私は…殺せます」
【颯太】「そっか、 でお前は今ここで俺を殺すのか?」
【山野】「私にはあなたは殺せません、 大事な人との約束を破ることになりますから…」
【颯太】「大事な人?」
【山野】「はい…私にも颯太さんにも大切な人だと思いますよ」
半端ねぇ殺気、 さっきからかなり匂う…、 恐らくここにいるのは危険だ。
【颯太】「…ここから離れるぞ」
【山野】「?」
【颯太】「早く!」
俺は無理やり山野の手をつかみ全速力で走る、 でもわかる追ってきている。
いざという時は山野の盾になろう、 俺は誰かを守って死ねるならヒーローとして名誉なことだ。
でも…、 今感じてる殺気は一つじゃない、 もう一人いるのだ。
こいつら…協力してんのか?
俺たちはとりあず、 下の階に降りた後に近くの教室に隠れた。
【颯太】「まずいな…」
【山野】「何か…あるのでしょうか…?」
【颯太】「静かに!」
誰かがこちらに向かって歩いている、 ゆっくりだんだんと…。
突然音がしなくなる、 行った…のか?
【颯太】「お前はそこでじっとしてろ」
そう言って俺は教室から廊下を覗き込んだ、 だれもいない…こいつは明らかにおかしい。
【???】「これで二人か…」
俺はその声に素早く反応、 しかしこいつらが能力を持っているなら俺たちはすぐに殺されるだろう。
だが、 一人は姿を見せた、 メガネで身長は高い、 何か特徴的なところがあるわけではないがやはり殺気は感じた。
【颯太】「ハロー、 まぁそんなもん持ってどうしたの?」
そいつの腕についているチェーンの先には鉄球したものがつながれていた、 あんなのに当たったら俺たちは間違いなく即死でしょう。
【???】「どうしたって、 決まってんじゃん殺すの君たち」
【颯太】「あいにくだけど俺ら能力まだ一回も発動させてないんだよね、 見逃してくんね?」
【???】「まじで!? むしろラッキーだね、 抵抗しないで一瞬で仕留められるし」
【???】「じゃあもういいかな、 バイバイ」
鉄球は俺にめがけて飛んでくる、 だが俺は避けれた、 今の時代の人間を超えたスピードで。
【???】「っち!」
のっぽメガネの狙いは的確、 普通だったら当たって即死。
自分でもなんだかわからなかった、 だが行動に迷いはない、 すぐさま山野をお姫様だっこし教室から逃走。
【颯太】「何だこのスピード、 しかも山野がすげーかるい」
【山野】「もしかしてそれが…颯太さんの感情能力じゃ…」
でも最悪、 俺たちが逃げた先に今度はちびメガネが立っていた、 おそらくこのスピードでも奴との接触は避けられない。
【???】「僕の攻撃受けてよ」
そういってちびメガネは双剣のようなものでこちらに振りかざしてきた、 もちろん俺は山野をお姫様だっこしているので攻撃はできない、 俺は山野をかばい背中を向けた。
【颯太】「うっ…!」
双剣が背中に肉をえぐりとるよう切り裂いた、 めちゃくちゃ痛い…、 てか死ぬんじゃねえのか?
【山野】「大丈夫ですか!?」
【颯太】「お前だけでも逃げろ…、 早く!!」
後ろから逃げるとのっぽメガネがまた攻撃を仕掛けてくる、 そうしたらもともこうもない、 だったら俺がこのちびメガネの相手をしてる時に逃げちまえばいい。
俺は精一杯の力で山野を降ろし、 ちびメガネに向かって行った。
【颯太】「うりゃぁああああああああああ!!!!!」
早いとにかく早い、 銃弾並かもしれない、 俺の拳がちびメガネの腹をとらえた。
このときの俺は自分がどんな力を持ってるかよくわからなかった、 そう…そして俺の拳はちびメガネの腹を貫通した。
【颯太】「うそ…だろ…」
俺の拳は骨を砕き、 肉を裂いたのだ、 俺の拳は血で紅に染まっている。
【山野】「これが…私たちを殺そうとした…報いかもしれませんね」
山野は少し嫌悪表情にあらわしていたが、 すぐに元の表情に戻った。
倒れたたちメガネからは面白いように血が出ている…。
【颯太】「ちくしょおおおおおおお!!!!!」
心からそう叫んだ、 俺は「人殺し」になってしまったのだから…。
全身の力が抜ける、 さっきの攻撃で全身に力が入らない。
そして俺はこの場に倒れた、 俺も死ぬのだ、 末期はこんなにも情けないもので終わるのか…。
【颯太】「じゃあな…」
そして俺は永遠の闇へと放り込まれた。
…………・
……
…
終わってしまった、 何もかもそう思ったその時だった、 だれかが暖かい光で俺を包んでくれた。
まだ俺には意識があった、 まだ考えることができるからだ、 そして永遠の闇から俺は連れ出されたのだった…。
………
……
…
俺は必然的に目を開ける、 ぼんやりとしていてよく見えない。
俺は死んでなかった、 まだこの世界にいる。
どんどん視界がはっきりしてくる、 山野の顔が俺の目に映る。
痛みは感じない、 もう少ししたらほぼ動けそうなくらい。
【颯太】「山野…」
【山野】「安心してください…、 颯太さんは必ず私が助けますから」
そういった山野の手からは緑の光のようなものが俺の体に当てられていた。
【颯太】「それが…お前の能力…」
【山野】「はい…私の能力はさっき颯太さんが倒れた時に発動できるようになりました…」
【山野】「私の能力は「光の妖精」というらしいです、 瞬間的回復、 小攻撃ができるようです…、 さっきそう頭の中に入ってきました」
俺にも能力に関してのデータは入っていた、 俺の能力は「進化」というらしい、 どうやらこの能力は人間の最終進化点を目指す能力、 身体能力が向上したのも俺が自分自身を無意識に「進化」させたからだ。
【颯太】「なんで…人殺しを助けた…」
【山野】「私はあなたに生きてほしい、 ただそれだけです…」
【颯太】「俺と戦ったやつは…?」
俺とたたかったちびメガネはもうそこにはいなかった、 死人として存在している。
【颯太】「ごめんな…ごめんな…」
涙がポロポロと流れ落ちる。
俺は人を殺してしまった、 この「罪」を一生かけて背負わなければいけないのだ。
【山野】「あなたは本当にやさしい人です…、 やっぱりあなたはあの人たちと同じ…」
そう言ってまだ立ち上がれない俺を抱きしめた。
【颯太】「俺がやさしいわけねぇだろ!!!!!!!!」
そう大声を張ってしまう俺に対し、 山野は表情は険しいままこちらに顔を向けた。
【山野】「あなたはヒーローなんですから…私を守ってくれた」
【山野】「もう…颯太さんも感じてると思います、 あなたは私より」
つまり山野が言いたいことはこういうことだ、 「誰かを守るということは誰かを犠牲にするということ」だと…。
俺にはそれが痛いほどわかっていた…。
【山野】「私もいずれはこのゲームで人を殺します、 その時はあなたを守ります」
【颯太】「俺は自分が人を殺した罪を背負って生きてけるような強い人間じゃない…」
【山野】「それは違います、 あなたは本当に心が強くてやさしいからそう感じてしまう」
【山野】「私たちはあなたとは違って心が弱い、 あなたみたいに人を殺したという「罪」と正面から向き合うことが私たちにはできない、 私たちは目をそむけてしまう…だから人が殺せるんです」
【山野】「もし、 颯太さんが苦しいのなら私も一緒に苦しみます、 ずっとずっと…」
【颯太】「ありがとな、 俺お前のこと好きかもしんねぇわ…」
【颯太】「何でかよくわからないけどお前に会ったときそう感じたんだ、 一目ぼれってやつか?」
【山野】「…あ……りが…とう」
山野は何故か号泣していた、 変なこと言ったかな?
【颯太】「でもこれだけは約束してくれ、 お前に人は殺させない、 お前の代わりに俺が殺す、 戦う、 それでお前を守れるんだったら十分だ…」
【山野】「…本当にあなたはどこまでもやさしい、 自分を犠牲にして誰かを守るなんて到底できないです、 私だけじゃなく…ほとんどの人も」
【颯太】「俺はお前に「人殺し」の「罪」を背をわせたくないんだ…」
【山野】「わたしも…背負います、 あなたの「罪」を一生かけて…だから私も…」
【山野】「あなたのことが好きです」
その言葉は俺の胸に強く、 強く突き刺さる。
【颯太】「俺はお前の理論を現実にしてやる…絶対」
俺はこれからも人を殺すだろう、 でも俺はその「罪」を受け入れる。
いくらその「罪」が重くても俺一人じゃなく背負ってくれる人が隣にいるのだ。
【颯太】「俺はこれからも人を殺すかもしれない、 それでも俺の「罪」を背負えるか?」
【山野】「…はい」
【颯太】「ありがとな…山野…、 このゲームが終わったら二人でどっか遊びに行こう、 どこでもいいぜお前となら」
【山野】「私も…」
山野と会ってまだ二日しかたっていないのに、 ここまで距離が一気に近くなった。
やっぱり人を好きになるのに時と時間は関係ないのだろう。
【颯太】「ありがとな」
そう言って俺は山野の唇を奪った、 俺のファーストキスだ。
【山野】「私…キス初めてです…」
【颯太】「俺だってそうだぜ、 お前が最初で本当に良かった…」
山野は顔全体を赤らめてそういった、 たぶんおれも同じような顔をしてるだろう。
【山野】「あの…もう私のことは山野ではなく…アイシアって呼んでください…」
【颯太】「いいぜ、 アイシア」
【アイシア】「その代わりと言ってはなんですが…颯太さんではなく…颯太って呼んでもいいですか?」
【颯太】「かまわないぜ、 むしろそっちで呼んでくれたほうが俺的にはうれしいよ」
【アイシア】「ありがとう…颯太」
【颯太】「あのさアイシア、 俺ヒーロー部やめるわ」
【アイシア】「どうしてですか?」
【颯太】「今更、 人を殺した奴がヒーロー何かできない、 それにアイシアとの時間大切にしたいっていうのもあるし.…」
【アイシア】「私も颯太と過ごす時間もっと増やしたいです、 またヒーロー部…復活してくれますか?」
【颯太】「どうかな、 今はアイシアのヒーローでいれたらいいよ」
【アイシア】「私を守ってくださいね…颯太…」
アイシアはこちらを見て笑ってくれた、 とても優しい笑顔で…。
世界はまた回転し始める、 今回は急速に早い。
傷は完全に完治、 さっきの戦闘がウソみたいに…。
そして世界は完全に反転した、 俺たちとはまた遠くかけ離れた現実に戻ってきたのだった…。