表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/3

3 時薬は有能です。

 学院の夏季休暇が終わり、後期が始まった時に、マルガリータも学院に復帰した。以前より痩せたままだが、目に力が戻っていて、寄り添うカナリアは安心している。前期の内容は自宅学習に切り替えられ、試験も教師の付き添いで認められた為、Sクラスのままで復学出来たのだ。


 怪我の功名と言うべきか、生死を分けた3日間の後、時属性が発生していた。理由は分からないが、真っ暗な中で時間の経過が掴めない状態に晒されたせいなのかもしれない。理不尽な事態に、神様が恵んで下さったのだろうと神に感謝しているマルガリータだった。その為、体調が戻った初めての外出先は教会でした。マルガリータ名義の資産から金貨50枚を寄進して祈りを捧げたのでした。


 痩せたままのマルガリータだったので、前期の療養の為の休暇には誰も疑わなかった。儚さが増えたので、人気が上がったくらいだった。マルガリータとの婚姻は伯爵位に繋がるので、婚約者のいない次男以降の子息には特に人気が高いとも言えるが、カナリアの防壁が高いせいで、中々近付けないようだ。


 そんな中、公爵家の次男のエルミターン様が近寄って来た。


 「マルガリータ、もう病気は良くなったのかな? 実は、我が家の秋の庭園が見頃になってね。花を見ていると心が癒されると母が教えてくれたので、マルガリータを誘いたいなぁと思っているのだよ。」


 「エルミターン様の公爵家の庭師は腕が良い事で有名ですものね。マルガリータ、我が家の庭より素敵に違いないわよ。私も一度でいいから拝見してみたいくらいよ!」


 と、一見、エルミターン様を応援するかのように口を挟むカナリア。その意思を汲んだのか、


 「まぁ、エルミターン様、素敵なお誘いをありがとうございます。とても嬉しいのですが、私、病み上がりで粗相をしてしまったら? と、まだ不安も有りますの。親友のカナリアも一緒なら気も休まると思うのですが、私からお願いするのはいけない事でしょうか?」


 と、楚々と聞くマルガリータ。エルミターン様は美女2人を傅かせると勘違いしてか、快く了承するのだった。コレをキッカケに二人に声を掛ける勇者が何人か出たものの、エルミターンを盾に上手く逃げて立ち回る二人でした。


 エルミターン様に誘われて訪れた庭園は、確かに素敵な秋の訪れを表現していた。のだが、二人の行動はエルミターン様の思惑を裏切り、単なるクラスメイトを表面に出した物で、親密さを深める物では無かった。隠れて館の部屋から伺っていた公爵夫人は、『ダメね。』と呟いたとか。


 二人を迎えに来た馬車は2台で、中から出て来たヘンケルはカナリアの婚約者と自己紹介をすると、カナリアのエスコートをして馬車に乗せ、さっさと帰って行ってしまった。呆気に取られるエルミターン様に、メイスンは優雅に挨拶をすると、


 「以前より申し込んでいたのですが、やっとお時間を頂けましたので、コレから婚約の返事を聞きに伺う所なのですよ。本人のいる所でお聞きしたいと思って、こちらに迎えに参りました。」


 とエルミターン様に告げると、マルガリータを抱き抱えて馬車に乗せ、颯爽と去って行くのでした。残されたエルミターン様は、何が起きたのか理解出来ずに佇んでしまい、ため息をついた執事に連れられて家に戻ったのでした。


 マルガリータは何故メイスン様が私を抱っこしてるのだろう? と意識が飛んだまま馬車に揺られていましたが、馬車が石を踏んで大きな揺れを起こした為に正気にかえり、アタフタとしながら座席に降ろしてもらいました。


 「もう少し気付かずにいてくれても良かったのですよ?」


 と言われて真っ赤になってしまいながらも、


 「あの、カナリアをヘンケル様がお迎えされるのは分かるのです。でも、私は? カナリアの迷惑になるから別行動も分かるのですが、その、メイスン様のご迷惑では?」


 「先程、エルミターン様に言ったのは事実ですよ。私は早くから婚約を申し込んでいました。でも、マルガリータの精神が落ち着いてからでないと返事が出来ない。と言われてずっと待っていました。

 4歳も上の私では嫌ですか?私は近衛騎士をしていますが、次男なので婿入りも出来ます。マルガリータをずっと支えて行けますよ。私を選んでもらえませんか?」


 落ち着いて話すメイスン様。穏やかで安心出来ます。ずっと守られていたいと思っている方です。きっと、私の初恋だと思います。でも。私で良いのでしょうか?


 「私はメイスン様に選んで頂けたらとても嬉しいです。でも、愛される自信は有りません。

 実は心配なので、処女検査は受けて診断書は有りますが、あの監禁された最初の数日の記憶が無いのです。どんな薬を使われて、どんな後遺症を持っているかは分からないままなのです。」


 正直に全てを打ち明けました。父から聞いているかもしれませんが、私が自分で語る事で誠意を示したかったのです。静かに聴いてくれたメイスン様は、


 「大丈夫です。子供は天からの授かり物とも言いますから。私が愛情を持って、マルガリータに愛される自信をつけてあげますよ。心配ありません。」


 と笑顔で包んでくれました。


 父にも祝福され、婚約が成立した事は領地の母にも連絡されたそうです。私がケントの婚約者だった頃はとても仲の良い母でしたが、婚約を解消してからは一方通行の関係でした。私が自分で選んだ幸せを、母は認めてくれるのでしょうか?それが不安でした。


 父は領地の離れに監禁した母に、療養している私の状況を毎週、手紙で知らせていたそうです。その裏側で、子爵家とは一切交流を絶たせていたそうです。父は娘より、親友と言う名の他人を優先する母が赦せなくて、一方的な親友からの情報を切った上で私の現況を伝える事で、改心してくれる事を祈ったそうです。


 私がメイスン様からの婚約を受け入れるのを待っていた父は、一旦領地に戻りました。私とメイスン様の婚約の祝いに、母が出席出来るかどうかを見極めてくるそうです。私は両親に祝って欲しいと思っているので、父に連れられて母がタウンハウスに来てくれる事を祈るのみです。



 今、侯爵家はメイスン様とカナリアの合同結婚式を目論んで、忙しい日々に突入しています。片方は婿入りで、もう片方は嫁入りです。3人兄妹のうち2人が家を出るので、寂しさを紛らす為にも華々しく式を挙げるようです。私はウエディングドレスを双子コーデにしたいと言うカナリアに合わせて、色違いで作る事になりました。


 メイスン様とヘンケル様も同じ近衛騎士なので、近衛の正装を用いる為、こちらも意に反して? 双子コーデになってしまいました。


 カナリアはバッター侯爵家に嫁入りする為、衣裳も新たに準備する物が多く大変そうですが、私は実家なので、そこら辺は緩いです。メイスン様も暫くは近衛騎士を続けるので、服装は余り考えなくて良いそうです。騎士寮から伯爵家のタウンハウスに移るので、余り荷物が多くても入り切らず…と言う心配があったのですが、そこは私の贈ったマジックボックスにどうとでも仕舞えるので、大丈夫でした。


 私は卒業後、実家の商会を通して、マジックバッグやマジックボックスの販売をする事にしました。と言っても、表に出して販売するのではなく、特別会員様向けの限定商品として、裏カタログのメインを製作するのです。


 私が隣国に拉致監禁された時に出来た、王家を始めとする、上級貴族のクチコミ会員限定なので、一般には出回らないかな? 軍事利用されない為に、売り物の容量は大きくても馬車1台分にするつもりです。個人的な物は別ですけどね。


 卒業式後の合同結婚式は華やかに、しめやかに執り行われ、感動と、新たな流行を作りました。


 侯爵家の御用達だったドレスメーカーは、ウエディングドレスの業界1位になり、花嫁の着たいドレスの常連になってます。因みに、花婿のドレスは近衛の正装を模した、かっちりとしてスーツが流行り、花嫁のドレスの布を使ったチーフを飾るのがマストになってます。


 私が時空間の付与をしたマジックボックスは、王家の厨房に使われています。コレは据え置き型で持ち運び出来ないように固定されているので、容量は100M立方有り、トンデモナク食料を備蓄出来る仕様になっています。災害時に王都の住人を助ける目的なので、特大の容量にしました。しかも、時間経過無しなので、いつ取り出しても、入れた時の鮮度が保たれたままです。


 持ち運び出来るタイプは2M立方と1M立方の2種類で、主に各家の食堂で使われている事が多いですね。国の騎士団の食堂には、据え置き型の7M立方のマジックボックスを納めました。遠征に出た時など、時間内に帰れない事があっても、調理人が時間で帰る為、美味しいご飯が食べられないそうで、覇気が落ちるのだそうです。


 メイスン様やヘンケル様に頼まれては断れませんよね? という事で、私が付与している事を隠して、バレない事を条件に作りました。……予めマジックボックスの状態に作る。までは私がしますが、食堂の壁に固定して、取り外したら壊れる。というギミックを仕掛けてもらうのは、職人さん任せ。という話です。


 一応、商会を通して。という話でしたが、最初の1年は、国関係の製作で終わりました。元々作り手が少ないので、中々出回らず、高価な商品なので、国と言えども、確保出来ない物だったのです。しかも、時間経過無しまで有る! それが、秘匿条件さえ守れば確実に手に入るのですから、依頼しまくりです。


 次の年は、妊娠が分かり、無理は禁物! というメイスン様の指示で、1週間に1個ぐらいしか作れませんでしたね。正直、無事に健康な子が産まれてくるのか不安でした。でも、生まれて半年後の検査の結果、とても健康な子だと診断されてホッとしました。


 嫡男のエイベルが3歳の時に第二子の妊娠が分かり、また、付与の依頼を制限しました。メイスン様は近衛騎士団の団長になり、家を空ける事もあるのですが、エイベルが、


 「かーさまはボクがまもるの! ボクはおにーさまになるんだから、ボクにまかせて!」


 と、張り切って護衛をしてくれるのですが、疲れて来ると抱っこをねだっては、膝の上で眠ってしまうのですよ。可愛いので、良いのですけど、父に見つかると、


 「エイベルはじぃじが抱っこしてあげるから、マルガリータは一人で休みなさい。」


 と連れて行ってしまうのですよ。でも、目覚めた時に私がそばに居ないと大泣きして大変な事が分かると、ベッドに寝かせるだけになりましたけどね。


 第二子の出産には間に合わず、父に残念だったねと煽られたメイスン様は、エイベルに、


 「父様は母様の手を握って励ましてあげたかったんだ。エイベルは母様と一緒に居られたのだろう? 父様も一緒に居たかったよ。」


 と訴えています。でも、母乳を飲んで満足げな長女を見ると、


 「可愛いねぇ。エイベルの妹だねぇ。エイベル兄様は強くて優しい兄様になるのだよ。約束だからね。エイベルと父様で、母様と妹を守ろうね。」


 とニコニコして話しています。長女はエビータと名付けられ、すくすくと育ち、半年後の検査で、エイベルと同じく健康と証明されました。



 ……母は、エイベルとエビータが生まれて、初めて会わせた時まで、ケントを選ばなかった私の幸せを信じてくれませんでした。子爵夫人の影響は大きく、洗脳が解けなかったのです。当時、私が、


 「大勢の前で貶められて傷付いたの。私を信じない人を、母様は、どうして愛せると言うの?」


 と手紙で伝えた時も、


 「ケントは魅力で操られていたからでしょう? もう、魅力は解けているのだから、ケントを愛しているマルガリータが復縁するのは当然です。何故、素直に認めないの?」


 と繰り返し手紙を送ってくるだけでしたし、あの事件の後にメイスン様と婚約が決まった事で、父が説得しても考えを変えなかったので、結婚式にも呼べませんでした。それでも実家には帰らないと言うので、父は離れの監禁からも解放出来ませんでした。


 エイベルが5歳になった時に、将来治める領地を見せる為に、父に連れられて家族全員で領地に行きました。私が結婚した事もあって、子爵夫人との文通だけは許したので、母の態度には期待しないように。と注意を受けて、家族4人で離れを訪問しました。


 エイベルとメイスン様が手を繋ぎ、エビータを私が抱いて、父の後に続いて部屋に入ったのですが、母は父にしか反応しませんでした。私達家族が誰なのか判らないようです。


 父に紹介されて私を見た母は、焦点が合っていないような表情で、


 「本当にマルガリータなの? ケントは何処? 一緒に来たのではないの?」


 とキョロキョロしました。私がエビータを抱いているのに、それに気づこうともせずに、居ない人を探すなんて、何を考えているのかしら?


 「私はメイスン様と結婚したマルガリータです。二児の母になりました。メイスン様と手を繋いでいる子が嫡男のエイベルです。そしてこの子が長女のエビータです。」


 もしかしたら、正常では無いのかもしれないと思いながら、取り敢えず家族を紹介しました。


 「マルガリータはケントと結婚したのでは無いの?」


 と呟いている母に、メイスン様に促されたエイベルが一瞬悩みましたが、それでも笑顔を取り戻して、


 「初めまして、お祖母様。ボクはエイベルと申します。」


 と挨拶すると、


 「あなたはマルガリータに似ているわ。お日様のような笑顔は小さい頃のマルガリータにそっくりね。」


 と、初めて見つめてきました。そして、やっと、エイベルの手を繋いでいるメイスン様や、私に抱かれているエビータを見ました。私こそ、顔が引き攣りがちですが、残りの3人は笑顔を見せてます。


 「皆、幸せそうな笑顔ね。マルガリータ、あなたはこの人達と一緒で幸せなの?」


 と不思議そうに聞いてきます。


 「母様。私だけを見つめてくれるメイスン様と結婚して、この子達に恵まれたから、私は幸せなの。みんな私を愛してくれて、私も愛しているわ。

 私に、心の無い仕打ちしかしなかったケントを選ばなかったから、今、私はとても幸せです。

 母様は、私に心の無い仕打ちしかしない人の幸せの為に、私の幸せを我慢させようとして来た事を、理解出来ましたか?」


 どうしても許せなくて詰問した形になった私と、私を幸せいっぱいの笑顔で見守る家族を見て、母様の目から涙が溢れて来ました。


 「マルガリータの幸せはケントでは無いという事が真実だったのね。私はミリヤの言葉をずっと信じて来たのに。ミリヤは、マルガリータが結婚してしまってから、返事をくれなくなったわ。私はミリヤにも主人にも捨てられたのよ。だから、これまでにミリヤからもらった手紙を毎日毎日読んでいたの。

 でも、主人から送られてくる手紙の内容は、ミリヤからもらった手紙の内容からどんどん離れて行ったわ。マルガリータがケント以外と結婚して幸せに暮らしているなんて信じたく無かった。

 だって、それって、ミリヤを信じた私が間違っているって事なんですもの!」


 泣き出した母を見て、私はやっと受け入れてもらえるのかと笑顔が戻りました。父が泣きじゃくる母をそっと抱き締め、頷いています。子爵夫人によって、捻じ曲げて停められた時が動き出したようです。


 「バレリー。間違いと気付いた時に認めれば、この子達にもっと早く会えたのだよ。

 エイベルはお祖母様は侯爵家にしか居ないと思っていたそうで、私が淋しく無い様に、家では祖母の話題をしなかったのだよ。メイスン様に似て、優しくて賢い子なんだ。

 エビータはまだ小さいから分かっていない。今からやり直せる。良かったな。」


 父が耳元でソッと囁く様に話すと、母は更に泣きじゃくり、


 「私は、許して貰えるのかしら? こんなに馬鹿なお祖母様は要らない。って言われないかしら?」


 と、真っ赤な目で私を見つめます。


 「私が支えて欲しかった時。カナリアが支えてくれたわ。そして、お父様とメイスン様も手を差し伸べてくれました。

 今、私の手はエイベルとエビータで塞がってますが、お父様は大丈夫だと思います。私も今は難しいけれど、時薬が効けば受け入れられると思ってはいます。」


 母の愛を必要としていた時に、長年、憤って、辛くて、そして、諦めたのです。乗り越えるのに時間は必要です。


 「でも、子供達に、私の感情を押し付ける事はしません。洗脳なんてしませんわ。この子達の考えはこの子達の物です。

 ですから、これからは領地にも足を運ぶ事にします。」


 母を支えている父が、少し嬉しそうです。元々、仲の良い夫婦でしたから、母の考えが良い方に変わったので嬉しいのでしょう。これで、母も本邸に戻れますし、タウンハウスにも来れるでしょう。今から、私達家族は仲良し家族に再生するのです!


 数年後。ミリヤさんが離縁されていた事が、風の噂で聞こえて来ました。私がメイスン様と結婚した事を悪し様に罵っていたそうで、それを知ったペノッカ子爵が慌てて離縁したのだとか。


 ケントは私との縁が切れた事をやっと受け入れて、婿入り先を探したそうですが、学院でのやらかしを知っている者が多く、中々決まらなかったそうです。結局、ミサキと結ばれて平民になったとか? 本当かどうかは分かりませんし、今更気にもならないので調べる気はありません。


 そう言えば、私の手仕事?のマジックバックやマジックボックスの依頼が全然減らないので、私は付与魔石の加工だけをする事になりました。ご自分でお好みのバックやボックスを作って商会に持ち込んで頂くのです。


 元々、ボックスは外注に出していて、バックのみ作っていたのですが、エイベルとエビータの世話をしながらでは、中々作る時間が取れなかったのですよ。第三子の妊娠が発覚した時にバックの作成も止めましたが、無事に次男のフェンケルが生まれたので、子育てが私の手を離れたらまた再開するかもしれませんね。


 フェンケルの誕生を機に、メイスン様が近衛騎士団を退団しました。今はヘンケル様が団長です。メイスン様は父を手伝って領地経営をしています。我が家の領地は豊かな農地に恵まれ、作物が豊富に採れるのですが、王都に運搬するには距離に難が有ったのですよ。でも、私の付与魔石を使って、馬車をマジックボックス化しました。


 作物を入れるので時間経過無しです。ボックス自体の大きさは然程必要としないので、1台にいろいろと積み込めます。馬車は1台ですが、農家や商人が複数付いて行くので、ちょっとした商隊になってしまい、護衛も複数雇えるので、マジックボックスを狙った賊を悉く退治してしまう為1番安全な商隊だそうです。


 父はメイスン様に仕事を全て引き継いで引退すると、王都の邸に母と移りました。エイベル達が学院に通うので、私達に代わって生活を支えてくれています。また、旅行を繰り返しては、お土産や、領政に為になる話を持って来てくれる様になりました。


 子供達には許婚は居ません。申し込んでくる貴族はいますが、本人の意志が大切なので、政略結婚はさせませんし、親の都合は押し付けません。でも、カナリアの嫁いだ侯爵家の親戚の子とエビータは良い関係を築いている様ですし、ノチウ侯爵家の親戚の令嬢はエイベルに夢中で、ノチウ侯爵家に我が家への紹介を頼んで来ているそうです。どちらも子供達次第なので、私達は一歩下がって様子見をしています。


 フェンケルは二人と歳が離れているので、フェンケルが学院に入る頃には決まるのかなぁ〜? 嫌な事から逃げ出した先で頑張ったから、今の幸せが有るのだなぁと、ほのぼのと考えてしまいました。

思いついた話を一気書きしたので、此処で一旦止めます。また思いついたり、付け足したくなったら…と思ったので、完結にはしません。 此処までお付き合い下さって、ありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ