冒険の終わり
俺が目を覚ますと病院だった。
「おはようございます。よく眠れましたか?」
そう言ったのは看護師だった。
「あ、は、はい」
綺麗な女性に思わずドキッとしてしまう。
時計を見ると8時を指していた。
どうやらかなり眠っていたらしい。
寝不足だったからだろう。
「あの、誰かお見舞いに来ませんでしたか?」
「いえ、誰もいらっしゃってませんよ」
「文香とシャウラ今頃何してんだろ」
すると俺の何気ない呟きに看護師が反応した。
「清水文香様なら、その、隣の病室に、いらっしゃいますけど……」
看護師の躊躇うような言い方が気になったが、俺はベッドから立ち上がり隣の病室に行く。
あの時文香が魔力欠乏するまで俺にスピードアップの魔法をかけてくれたこと、一応感謝しとこう。
「失礼しまーす」
すると目に飛び込んで来た光景に俺は唖然とした。
ベッドの脇にいたシャウラが言う。
「意識不明の重体みたいです」
「う、嘘だろ」
「覚えてないんですか。ドラゴンの咆哮を直で喰らったんですよ。翔也をかばって」
そしてシャウラは病室を出ていってしまった。
看護師によると意識が戻るかは分からないらしい。
次の日、シャウラにパーティーを脱退すると言われ、俺はそれに対し分かったとしか言えなかった。




