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第17話:作戦準備

 「………………了解。行くぞ、新人。着いて来い」


 田丸は、大祐を連れ地下の装備品室へと向かった。


 「さっちゃん、私は、納得がいかないわ。あれだけ、彼のことを役立たずと言ってたのは、あなたよ」


 皐月は、いつになく厳しい表情を浮かべ、沙紀に詰め寄る。


 「今回の作戦には大熊の特異能力が必要になるから。皐月ちゃん、耳かして?」


 沙紀は、皐月の耳元でささやく。


 「えぇ? ………………それが本当なら確かに役立つかもしれないけど。でも……………」

 「でも、大熊の能力は覚醒してないって言いたい?」

 「そうよ、彼自身もそう言ってたし」

 「大熊の能力は本人が自覚して使えるものではないの。自覚されて使われる能力だったらまず間違いなく一生軟禁。もしくは秘密裏にこう」


 沙紀は、手で首を切る動作をする。


 「…………さっちゃん」


 皐月は、あまりの言いように頭を抱える。


 「大丈夫。めったなことでは死なないわ。ちゃんと警官として自覚があればね。一応、私達とは違って訓練を受けてきてるんだから後は習うより慣れろってね? でも、シールドに関しては、ああだから、フォローはしてやって」

 「………………了解。分ったわ、田丸もいるしどうにかなるでしょ。さっちゃんも気をつけて」

 「もちろん」


 そして二人は、田丸達と同様に装備を整えに向かった。

 一方、先に地下に装備室に来た大祐は、田丸から装備に関してのレクチャーを受けていた。


 「まず、これを身につける」


 そう言って手渡されたのは、薄手のウエットスーツに似たものだった。


 「これは、特殊繊維で出来ている。伸縮性に長けている上に大抵の刃物の攻撃は通さない。だからと言って過信すんなよ」

 「はい」


 その後に渡されたのは、同じく伸縮性に長けた布地で出来た黒いズボンと黒い長袖のティーシャツだった。

 これが基本的な服装らしい、それにしても黒づくめとは何だか泥棒にでもなった気分だ。


 「そしてこれがヘッドフォン型の通信機。横にマイクがついてるだろう?これで後方支援の連中との連絡を取る。この時計は、このスィッチを押すと周囲の簡略図が出る。これで味方の位置確認が出来る。あとは、特殊警棒、銃、手錠、少量の火薬。催涙弾やガス、照明弾なんかは、このベルトのポーチに装備。こんなもんかな」

 「了解です」

 「お前、一応警察学校で武道の訓練はしてるんだろ?」

 「はい、空手、柔道、合気道、剣道などは一通り。」

 「分った。素手でやり合う時は多少あてにするからな。姐さんは、本来後方支援が主な上、俺達は正規の警官としての訓練は受けてない、一応今は訓練してるけどな。まぁ相手が能力を使ってきたら支援はしてやるから、お前は現場は初めてなんだから自分の命を守ることを第一優先として考えろ。いいな?」

 「分りました。よろしくお願いします」

 「そんな固くなるなよ?俺らの現場は、軟らかい思考が大事だからな」


 田丸はそう言うと大祐の背中をバンバンと叩きその固さを解そうとした。

 大祐は、そんな先輩の心遣いが心に染みる。


 「じゃあ、出発だ!」

 「了解です」


 田丸と大祐は車へと向かった。



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