ゾーンに入るのです!
魔力回復ポーションを作ったら、身体強化ポーションを作ろう!
探索者、兵士、騎士の方の必須アイテム!というか、前衛職の必須ポーションかな?後衛職もいざという時の為に持っているといいかも。足が速くなるし。逃げる時に一歩で凄い飛ぶ。思っているより飛んで、着地で痛い思いを誰しも一回はするのが、このポーションだ。慣れが必要です。
Gでも「あれ?身体の調子が良いかも?」と効果が期待出来るほど貴重な物だ。
あれだよ、Cランクなんて飲んじゃったらゾーンに入るってやつが体験出来る。
これは、私が日本人だった時に、テニスの大会で実際にゾーンに入った経験から作った物だ。
疲れ知らず、頭が身体が自分じゃないみたい。実力以上の力の発揮。普通じゃ勝てないはずの相手に勝った。何もかもが万能だった、ちょっと怖い体験だ。
そして、次の試合にはゾーンが解けちゃったから、ぼろ負けした苦い思い出だ。あの時は顧問の先生が手を叩いて喜んでいたっけな。あ、勝った時ね。
で、こんなポーションあったらいいなと創ってダンジョンで出したのが始まり。
成分分析されて、錬金術師が作れるようになるまで、本当に長い時間がかかったけれど、今は結構簡単に作られている。「俺!最強だぜ!」が体験出来るポーションだ。
効果時間は製作者の腕によるので、過信しないで戦ってくださいが基本だ。お守りに持っておくと撤退時に助かる逸品だ。生存率が爆上がりですぜ。
せっせと創っていたら、もうお昼だ。おばちゃん家に行こうっと。
ミーアを寝室に迎えに行ったら、涎まみれで積み木を齧っていて排泄もしてた。浄化をミーアと部屋に掛けて、おんぶ紐で素早く固定する。ふふふ、この2日で上達したのだ!
と、言うか神様補正ね。なんだか器用にやれちゃうの。
よっこいしょ。
と、立ち上がって隣の家へ行くと、私がレシピを広めたお好み焼きがでてきた!
カツオ節も青のりもマヨネーズもソースも無いけど、何かの味が染みていて美味しい!肉の味がすると育ち盛りは興奮します。
卵と牛乳はね、お手頃価格になるように私が頑張りました。
すぐにニワトリを肉にしようとするから何度神託をしたかわからないくらいした。ウシも温厚にして、草食でのんびりとしてるし、魔物の格好のエサだから人に保護してもらって。あ、豚はいいんですよ。イノシシの魔物がいるから。雑食だから手頃に農村部の柵に突っ込んで自爆するぐらい馬鹿で突進力をつけた。
子供がイノシシに跳ねられたときは泣いて叫んだな。「私のせいでー!」って。
加護をつけて、丁重に転生の渦にお帰りいただいた。創造神も辛い思いをいっぱいしたな。
あれ?創造神の加護をつけたから聖人や聖女になったんじゃないよね?
うん、きっと違う、はず。
戦国時代は私のせいじゃ無いから、教会を蔑ろにしなければ勝手にしてください。って達観してたな。物語を見るように。
あ、神官の条件は信心深くて、私を慕ってくれていて、愛があって、温厚で真面目な人だよ。
たまに狂信者がいたけど、【狂信者除外】設定した。面倒くさくなりそうだったから。
いや、それだけ私の事を思ってくれてるんだけどさ?普通に頭狂ったストーカーって怖いよね?私だけじゃないよね?こう、身内の中に入れたく無い。教会は私のお家なんだよ。
あと、神官に結婚したらダメとか規則を作ってないからね?むしろほとんどの人が結婚してる。神官ってモテるんだよ。高給だし、出世したら大きな家にお手伝いさんも雇えちゃうし、神官は温厚が条件だから優しいひとが多いし、条件に『愛』があるし、もう結婚適齢期の男女にもってもて。浮気しないって有名なんだよ?死ぬまで愛してくれるって。まぁ、離婚する人はするんだけどね?神官が問題じゃない事が多い。
神官と結婚すると「私の旦那様(奥さん)は神官だよ」と言うだけで羨望の目で見られる。例えると、身近な貴族ぽっい扱いになる。
私(創造神)が世界の支配者だからね?そのお手伝いをする人なの。凄いでしょ?となるわけ。
創造神=王、神官=貴族。みたいな図式って認識されてるかも。しかも下手な貴族よりも神官の方が慕われている。人生勝ち組なのだ。
私はそんなつもりちっともないんだけどね。神官=お手伝いさんって感じかなぁ。神から神託を受けれるからね。
家(世界)を創ったのが私で、住んでいるのが人類。その人達を導くのが先生(神官)て感じかな?
おおっと、いつのまにか巨大お好み焼きがお腹の中に入っちゃったぜい。満腹。
ミーアを見ると食事を終える所だった。ん、満足そう。肉はまだ早いのかな?魚があれば良いんだけど。やっぱり家を買ったらダンジョンを近くに作ろう。一般人も入れるダンジョン。深層を探索者向けにしたらいいよね。
ダンジョン創るのもなぁ、大きい地脈を引っ張ってくるか、新しく地脈を創って大きい地脈から力を供給させないと枯らすからなぁ。
ファンタジーみたいに死んだ人を養分にするのって嫌だったんだよ。架空の出来事だからいいのであって、現実では嫌って事あるでしょ?それだよそれ。
地震が無くなる代わりに大地の力、地脈を張り巡らしたんだよね。地脈の大きい所には神獣やドラゴンがいる。まぁ、豊かな自然になるんですわこれが。魔物も湧き放題だし、ある意味楽園かもしれない。植物もわっさーっと大きくなるし。豊かな地だよ。
それがダンジョンを創ったら、あら不思議?人類が暮らしやすくなったわ?という感じだ。ほとんどのリソースがダンジョン維持に向いたんだね。それだけダンジョンは大きな力を持っているんだ。
ちなみに、ダンジョンの最下層には草食だけどドラゴンがいます。怒らせないでね?外に出てきたら街が壊滅しちゃうから。
実はハイエルフ以外が最下層にたどり着いた記録はまだ無い。
ハイエルフの寿命は約1万年。
それくらい鍛錬しないと辿り着けない超最難関ダンジョンだ。ほいほいとお宝を掘り出されたら地脈が弱ってダンジョンが消滅しちゃう。調整が大事なのだよ。
そういや、おばちゃんから料理を習う約束をしたけれど、今のところ1番最後に料理をご馳走になっている。夕食は早くこようかな?
おばちゃんが家事をしているのをミーアと遊びながら眺めて、守ってくれる人がいるって安心するなと漠然と思った。
家事を終わらせたおばちゃんが私とミーアの所に来た。
「フィーネさんを亡くした所で決心がつかないかもしれないけど、セーレちゃんとミーアちゃんがよければ家の子にならないかい?旦那とも相談して決めたんだけど、やっぱり子供だけで家に住んでいるのが心配でねぇ。
ああ、フィーネさんの賠償金目当てでは無いから安心してねぇ。旦那は魔道具師で高給取りだから安心しておくれよ。
ねぇ、どうだい?セーレちゃん。あ、考える時間が必要かねぇ」
おばちゃんが善意から言ってくれているのはわかるけど、よその家の子になるつもりは無い。
「あのね、おばちゃん、心配してくれてありがとう。でもね、お父ちゃんとお母ちゃんは1人ずつでいいんだ。私は今の家に住み続けたいって思うよ。思い出があるから。
もしかしたらミーアにはお母ちゃんがいた方が良いかもしれないけど、私は受け入れられない。ごめんね、おばちゃん」
おばちゃんは落ち込んだ顔をしたけれど、笑みを浮かべて言ってくれた。
「もしもね、もしも、気持ちが変わったら、いつでも家族になりたいって言ってくれね?おばちゃんとおじちゃんは受け入れる準備はあるからね」
おばちゃんは優しく私とミーアを撫でてくれた。
私が生まれてから、ずっと隣の家のおばちゃん。
だけど、私はミーアに『キャンベル』の名前を継いでもらいたかった。お父ちゃんとお母ちゃんの繋がりだから。
「今の話は気にせずに、夕食も食べにおいでよ?」
「うん!ありがとう!」




