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転生したら蝉でした  作者: セミ太郎
序章
6/11

テンプレする蝉

【前回までのあらすじ、熊の叫び声に驚きはした物の


何事だろうと好奇心が勝ってしまった蝉


好奇心は蝉をもころすのか?】


しかし、空を飛べると言うことは圧倒的な安全安心感


それをもたらしていた、更には油断もあったのか


とは言え、そんな危惧は全くの無駄


なぜなら蝉は最初から相手にされていない


つまりは影の様な存在なのだ


そんな事を思いながら熊の元にたどり着いた俺は


そこで、初めてエルフを見る事になった


熊の前で身体を強張らせているのは見目麗しい


エルフの少女‥


3メートルはあろうかと言う熊と対峙している。


どういう状況だ?これは?


おれは思わず独り言を言った


【回答、近くの集落に住んでいるエルフの少女アデルフィが、熊の縄張りに入ってしまった事により襲われ様としている‥です】


ふむ、なるほど


これは、よくある事なのだろうか?


いや、なろう小説ではよくあるテンプレなのだが


【回答、そういったラノベ的テンプレ、転生者が強大な魔物的な物に襲われている現地人、という場面に出くわすと言う意味でないのであれば、そうそう起こらない事柄です】


うーん、でも日本だと割とニュースで見るような?


【回答、この島の人口は1万人にも満たない、それに対して貴方の元いた国の人口は1億人を超えるのですよ?比較対象になりえません!更には、この島に住んでいるエルフは元々高い戦闘能力を有し武装しているのですから滅多な事では熊程度に遅れをとることは有りません】


でも、その滅多な事が起きてるのは?


【更に回答、理由は2つ、1つは充分な実力を備える前の少女が勝手に集落を抜け出して来てしまっている事と、普通の熊ではない‥】


と世界樹の知恵が言いかけた時であった


赤黒い炎の様な物を纏った熊が腕を振るう


すると赤い炎の斬撃がエルフの少女へと飛んでいった


「くっ」と


思わず近くにあった樹へと飛びついて難を逃れた


かに見えた少女であったが


熊の攻撃は終わらない


樹へと向かって、もう1度炎の様な斬撃を飛ばした


すると、少女が飛び移っていた樹は


周りの樹を巻き込み激しく燃えだす


「嘘っ」


驚愕した表情を浮かべる少女


炎が想定以上だったのであろう


驚き、慌てて飛び降りる少女だったが


元の世界のけやきの樹くらいの大きさの樹だ!その高さは10メートル以上はある


着地した瞬間に足を挫いたのか地面に降りて身動きが取れない様だ


本来なら周りの樹に飛び移りながら逃げる算段だったのかも知れないが飛び移ろうにも近くにある樹木は轟々と燃え盛っていた


【解説、あの熊は身体能力こそ普通の熊と大して変わりませんが、炎を操る能力に優れた赤黒エリスメランと言われる特殊個体です、その炎鎧フラガアーマーは通常の矢は通さず、赤い斬撃のフラガティメンツは当たった物を激しく燃やすのです】


動けない少女を確認し、もう一度腕を振るおうとした熊ではあったが


少女もエルフの意地なのか健気にも斜めに寝転がる様に回転しながら弓を撃つ


強霧弓ダイナミストアロー


何も弓を番えずに発射された霧状の矢の様な物が


熊の頭部を目掛けて飛んでいった


熊は思わず振り上げていた腕を防御に使わざるえない


そして頭部の霧が晴れると


熊の右腕に深々と突き刺さった矢が姿を現した


「あぁ‥」


途端に絶望した表情になる少女


熊は突き刺さった矢にも構わず全力で少女へと駆ける


痛みもアドレナリンで吹っ飛んでいるのだろう


このままでは、少女が熊の餌食になってしまう


俺は、とっさに身体が動いた、動けてしまったと


言った方が良いのだろうか‥あの時もそうだった


俺は、しがみついていた樹から飛び立ち巨大化しながら熊へと飛んだ!


すんでの所で熊は、立ち止まり振り向いた


しかし、もう間に合わない!


俺は、頭の先から最大まで長く研ぎ澄ました角を2本

クロスするように生やして熊の口へと目掛けて突き刺した!


深く突き刺さった角は熊に大きなダメージを与えた様だったが、動けなくなる程ではなかったようだ。


俺を敵だと認識した熊は右手で俺の胴を薙ぎ払う


パキッと音がしたと思うと身体が随分とスースーとする‥まさかと思って目を向けると


俺は頭部と羽の1部以外が無くなっていた


痛くはなかった‥ただ身体を失った喪失感だけがある


虫に痛覚が存在しないと言うのは本当だったんだなと


こんな時に感心するのだった。


しかし、このままでは無駄死にになりかねない


俺は無くなった身体をポップコーンの様にボコボコと生やすと、それを牛と羊のミックスした身体に変成して、8本足を使い熊を抑え込んだ!


それから、熊の口に刺さったままの頭部からストローを伸ばして


熊の頭部にぶっ刺してチューチューと脳汁を吸い出したのだった。


















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