序章③柴犬編 掛川での生活
序章だけで3話…
序章って何だっけ?
まだ本編(コボルト編)にさえ入ってないんだが…
序章は何話続くのか不明である
儂は日々驚きの連続である
夜なのにまるで太陽の灯りのような日
光る箱から流れる動く絵や聞こえてくる音
凹凸の無い銅鏡?
とにかくだ様々な驚きが途切れないのだ
あり得るか?
儂は前世80程歳を重ねて多くのものを見聞きしたつもりだ
天照様…説明求むであります。
儂らは渋川家の犬である文字どおりの
首に色違いの紐があり毎日柵のある部屋を駆け回っている。
遊んでいる訳ではない
鍛錬である。
渋川家は爺さんと婆さんしかいない息子はアメリカという南蛮にいるという。
儂らは基本は柵の部屋から出られない
しかしそれも少しの辛抱らしい
注射というのをすれば出られるらしい
天照様もそうだが少しでいいので説明求む…
儂らは金属の動く牛車?に乗って注射というのを受けにいく。
くぅーん!!
聞いてないぞ!!!!
針で刺す何て!
儂はまだ痛みに耐えられるが妹等は魂の抜けた顔をしており
弟は抵抗を続けているが狐城落日よ、援軍が来ない城は脆いものよ。
儂は渋川の殿に向かって唸った
ぐるぅぐるるる
本当に説明求む…
それからしばらく日が流れ儂らは紐をつけて外へ駆け出す日々が続いた
渋川剛つまり殿だが合気道という武道をおさめていて定期的に御前崎というところに車輪の二つついたもので出かける。
その間は儂らは花子つまりおばさんと戯れる
儂の情報原の大半は光る四角い箱てれびというやつと花子からだ
爺さんは本当に喋らない
花子婆さんや父や母(柴犬)を呼ぶときも共通で「おい」である
また花子婆さんも普段はお喋りなのに名前は口にしない
手でおいでおいでをするだけだ
故に父と母の名前を今だにわからない
はは〜んあれだな陰陽道で古の阿倍野晴明が名前とは1つの呪であるというやつで名前を知られたら呪い殺されたり災いがあるかもなので諱を使っていたが時を重ねてもう名前すら呼ばなくなったのか…前世からかなり時が進んでいる事だけは確か…
母や父の言葉を覚えなければいかないがこの体
覚えが悪いのだ10秒前の事も忘れる事すらある
あれっ何だっけ?と…
ただ繰り返すと覚える、けして馬鹿ではないが難儀よの…
最近、日が暮れると花子婆さんがパカパカ折りたたむケータイというので良くケータイというものに話をしている
最初見たときは摩訶不思議な事をするものだと見ていたがよくよく耳を澄ますとケータイから人の声が聞こえる…
距離が離れているものでもそれを使うと会話ができるらしい
そんなの伝令要らずじゃないか!!それがどういう仕組みか教えて欲しい
それがあれば我が朝倉家は天下も夢ではない
持って戦場をかけていた前世に戻りたい…
数日後、愛野(静岡県)にある我が渋川家に二組の家族が来た。
何でも渋川夫婦は高齢なので兄弟達を手放すという事らしい
おい!!!説明を!
先に名も知らぬ妹が太田さんに貰われていった。
弟は逃げ回り
そのせいで儂が旅立つ事になった。
儂は新しい飼い主の名を聞いたときに固まった文字どおりの意味で
新しい飼い主の名は斯波義廉さんという
何ですと!!!
何の因果か儂は斯波家の犬になるのだ文字どおり
レアチーズケーキが好きです。