表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

18/124

清純派ナイト・ルシーズ

 ルシーズ:「時に皇女様、今向かっているアイデル領ですが、後継者の双子は共に有名な美青年だそうですよ。」


 アイデルって事はもうそのバッドエンドの傾向が被ってる主要キャラじゃん。


 ちなみに、アイデルの双子の弟は攻略キャラの内正規キャラの1人なのでもちろんメンタリズムのチートをかけている。そのシーンにいるというか、画面に映ってさえいればシズとほぼ同時にサトリが発動するようになっている。


 ノア:「ああ、聞いています。よく貴族のご令嬢たちの噂の的ですからね。ふふっ、良い性格しているそうじゃないですか。」

 「(何でも、こっぴどく振る兄とものすごく困惑した表情になる弟がいるんでしょ?態度に出しちゃうんでしょ。)」


 そういう設定なのは合っている。公式版攻略サイトにも載ってた。

 だが、原作ではその噂を覆す事によってそいつルートになる。

 その意味では今の状況が異常だということに変わりない。


 しっかしノアさん、ガチでこのゲームやってるんだな。

 まさか、リスナーじゃなくて俺と同じでゲーム実況者なのかな?


 いや…待てよ。

 これは新作ゲームのはず。リリースされてからまだ1月しか経っていない。

 ゲームもやって、攻略サイトにもばっちり目を通すなんてこのやりこみ様…。


 「いわゆるネトゲ廃人か、ゲーマー?」

 開発者にこういう人、いたっけ?

 わざわざ俺のハック邪魔するほどの暇人はいないはずだ。

 ますます謎が深まる。


 ルシーズ:「さすがに皇女様がお相手ともなればむげには出来ないのでは?」

 ノア:「やだやだ、顔ばっかり良い男なんて性格が歪みまくっているに決まっていますよ!」

 「(実際に本編ではサイコパスとヤンデレの双子だったし。顔は結構タイプなんだけど、やっぱり総合的に見るとルシーズが1番だよな。あっ、本編の話ね?今はイメージぶち壊しだけど。)」


 遠まわしに俺がモテなさそうって言ってる?


 ルシーズ:「ふふっ、お褒めいただき光栄でございます。」


 解釈都合良すぎだぞ、シズ。


 ノア:「褒めてないですよ。」


 ルシーズ:「左様でございますか。」

 ノア:「左様ですよ。」

 「(ああ、本編でのルシーズ、めっちゃカッコよかったのにな~!)」


 それは言えてる。


 ノア:「(普通、乙女ゲーで「イケナイ事」っていうのはお転婆だったり濡れ場だったりするんだけど、ルシーズの所で彼が言う所のそれは、宮殿の長い廊下を走ったり主人公が彼に告白したりするシーンで使われるから本っ当に綺麗なんだわ。)」


 の、ノアさん?


 ノア:「(もうしびれるって言うかさ…うん、あれでルシーズに落とされた人は星の数ほどいるに違いない。罪な男だよ、あんたは。)」


 キター!この動画名物、乙女の妄想!!

 この異常事態だって言うのに、どストライクな女に興奮するとは…。


 ルシーズ:「皇女様、妄想はイケナイ事とは申し上げませんが、さすがに私でそのような事をお考えになるのはおやめくださいませ。ちょっと気恥ずかしいもので…」


 お前、デレてんじゃねぇよ。

 皇女がここまで汚れ仕事やってんだからさ、お前は皇女をカモフラージュするためにもっともっと…ヨゴレロよ。


 ノア:「不意打ち禁止です、隠しキャラ!」


 メタ発言するなって!


 ルシーズ:「その隠しキャラというのもどういう」

 シャラップ!

 ノア:「シャラップ!」


 シズの暴走をノアさんと食い止めるの、楽しいわ~。

 あっ、いや、ノアさんの暴走を食い止めながらシズの綺麗なツラと体裁に泥塗るの、楽しいわ~。

 何かコントみたいになってきたわ~。


 ノア:「私の妄想は聞かなかった事にしてくださいよ!」

 ルシーズ:「…ええ。」


 シズ、めっちゃ不満そうww

 だから俺が保証人として言ってやるよ。

 「うん、約束ね~www」

 そして俺はノアさんの端末との通信を遮断した。



♡~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~♡



 それにしてもすがすがしい程に雲一つない晴天だ。だから今は良いんだけど…雨が降ったらどうするんだろう。私は雨合羽があるから良いけど、ルシーズには武器たくさんあるし、休んだ方が良いのかな。


 「ルシーズ、雨が降ったら…」

 「心配いりませんよ、その時は魔道具をメゾンドッグに積めますので。」

 「積む事が出来るって、今でも積めますよ?」


 何なら今から…。


 「皇女様、魔道具というのは人間に感じさせない独特の…そうですね、ニオイや気配というものがあるようで、探知機やモンスターが反応するのですよ。モンスターは興奮して時に襲い掛かってくる事もありますし、盗賊が探知機を使って転売目的に私達を襲う事だってザラにある話です。だからそれを誤魔化せない環境下では1番戦力になりそうな者が持つべきなんです。何かあれば私が襲い掛かられるので私が倒せば良いだけの話でしょう?」


 「雨の日はそうじゃないんですか?」

 「ええ、雨がニオイを消してくれるようです。」


 そうなんだ…。


 「他には…砂嵐の日などの感覚器官や機械がやられる場合なども考えられますが、そんな時は私達だって動けやしませんから。」

 「確かに。」


 バフ(メゾンドッグ)も辛いだろうし…。



やっとタイトルを回収しましたが、10話以上前書きがあってタイトル詐欺みたいになってる自覚があるので、対策を打ちます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ