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【大切なお知らせ】 とんでもない事になりました

 魔導師1:「お待ちください!」


 名も無き「魔導師1」のおっさん、上手く立ち回ってくれよ!


 ノア:「何です?」

 魔導師2:「1つだけ…呪いを解消する方法があるのです。」


 皇妃:「ぜひっ!それを試してくださいませ!」

 試してくださいませっ!


 皇妃様と一緒に俺が半狂乱になって叫ぶ。


 魔導師1:「…いいえ、それが私達には難しい事なのでございます。皇女様ご自身にご無理を強いるかもしれませんが…」

 王:「良い、説明だけしてみろ。」


 魔導師2:「はっ!皇女様ご自身で魔族の賢者一族であり魔族自治区統率者の頭脳であるハイマンテ一族の知恵を以て、強大な魔力を誇るラザイデン一族に魔法陣を描いてもらい、解消する、という方法でございます。」


 皇妃:「まあ、恐ろしいわ!!」


 「魔族自治区」という言葉を聞いただけで皆が震えあがった。

 俺は乙女ゲー専門実況者だし、これまでRPGやってきた事ないからちょっと何言ってるか分からない。

 だが、おそらくとんでもないリスクを負わなければ解呪は出来ないって事が周りの反応から分かる。


 ルシーズ:「(確かに人間が行く場所ではない。魔導士たちが魔導師に昇格するべく最終修業の一環として滞在して6割方しか返ってこないという恐ろしい場所…。ましてその奥深くにあるとされる魔王城に仕える一族に乞い願うだなんて無茶だ。)」


 コマンドを出す前にルシーズが教えてくれた。解説ありがとうよ。

 そして絶望だな、ルシーズ。

 色々あったけど…お前の事、忘れないぜ?(まあ、俺のせいでお前と皇女死ぬけどな。)


 ノア:「…お願いをそんな簡単に聞き入れてくださるでしょうか?」

 魔法使い1:「…条件を満たせば、魔族というものは聞き入れるものです。」

 ノア:「…条件って?」


 何だろう。

 魔族がエロっち~お姉さんで、おシズの純潔をご所望だったらおシズのためにコマンド出して自らを捧げさせよう。

 おシズは自分からそういうのが出来ないかもしれないし、皇女様に「無理しなくて良いです」って押し切られちゃいそうだから、俺からのお詫びって事で借り返すよ。


 大丈夫、おシズは分かんない事多いと思うけど、数々の乙女ゲーをやってきて百戦錬磨の俺がついてる。コマンドで恥ずかしい思いしないようにエスコートするから!


 魔導師1:「まず、向こうで珍しいこの人間領にある品物を用意するのです。昔からの伝説に載っているほど有名で、且つ現在でも魔導師昇格のための修行滞在の際に魔導士たちが肌身離さず持ち歩いている品です。」

 ノア:「なるほど!」


 皇女様のためとあらばそりゃあ集まるでしょうよ。


 魔導師2:「それはまあ、皇女様ですし、各領地に手紙を出せばすぐさま品が集まる事でしょう。ですが、もう二つ、条件がございます。」


 ノア:「何ですか?」

 魔法使い1:「ハイマンテ家やラザイデン家の高等魔族を説得するために、先の魔族との大戦で使われて各領地に散らばっていたり封印されたりしている魔族の高等武器を手土産として持って行く事、そして魂と骨が乖離している半人半妖の騎士を蘇らせて連れにするのです。」


 ごめん、何言ってるかやっぱり分かんない。


 ルシーズ:「(やっぱり一筋縄ではいかないか。)」


 そうなのね!もう詰みなのね!


 ノア:「長旅になりそうですね。」

 皇妃:「待って、本当に行くつもりなの?!」

 マジんこ?


 ノア:「ええ、どうせ短命なんだったら、いつ・どこで・どのように死んでも一緒ですよ。」


 イケメン皇女!

 でも…何このRPGみたいな流れ~?!


 ノア:「…私は決心を変えるつもりはないですよ。」

 皇帝:「…どうしても、ダメか?」

 ノア:「はい。」


 こりゃあ皇女様、目がマジだ。


 皇帝:「…では、ルシーズを連れて行け。もちろん…呪いをかけた状態でな。そして時が来れば呪いの死刑執行猶予3日でここまでお前の死体を連れて来い。犬死はさせんぞ。出来なければ一族皆を拷問にかけた上で公開処刑だ。」


 いやっ、無理ゲーくね?さすが冷血皇帝、鬼畜だわ!

 陛下からは持てる技術を全てチートプレイに使う男を叩く正義の味方と似通っているものを感じますね、あっ、誉め言葉ですww


 ノア:「ルシーズ、大丈夫そうですか?」

 あっやべ、コマンド…。

 ルシーズ:「…皇女様の命令とあらばたとえ自治区からだろうが、魔王城だろうが、執行猶予の間にやり遂げてみせましょう。」

 ノア:「死ぬ前提ですね?!」


 ふざけんな!どんだけ自殺志願系男子なんだよ、おシズ!

 お前、リストカットとかしてないだろうな?!

 そんな事したら「約束の逆ハーレムの顔だ」っつってた終焉プロの社員さんが泣くぞ!

 お前の生みの親が!泣くぞ!


 『かくしてルシーズは解放されたのだった。そしてばっちり別の方法で7年と3日後に死ぬ呪いをかけられたのだった。』


 ノア:「(とりま、20歳までの孤独死は回避だね。)」


 おシズは孤独死の可能性あんだよ!

 しかも彼女出来ないまま経験も無しに!可哀想だと思わないの?

 せめて死ぬ前にちゅーぐらいはさせてあげてよ!

 原作シナリオには無いけど攻略キャラだし良いでしょ?

【次回予告】 そろそろタイトル回収をするのか?!

       それとも焦らす系男子・ルシーズはこの期に及んでさとらないのか?!

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