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第80.5話 可能態

俺は、相当チートなのだろう。

転生前の記憶を持ち、天空神の能力を操る事が出来た。

2つの世界の支配者となり、最早不可能など無い。

神から、お前は神だと言われる程だ。


では、普通はどうなのか。

不可能だらけだ。

誰もが、人生の全てが嫌になり、自分の目に映る全てを破壊し尽くしたいと思った事が有るだろう。

文字通りの全て、愛する者さえ”破壊対象”に見えてしまう瞬間。


”もっと金が欲しい”


”もっと愛が欲しい”


”あの時に戻りたい”


”もっと力が欲しい”


犯罪に手を染めてしまう事さえも、己の命を断つ事さえも……容赦無く脳裏を過ぎる。

そんな絶望と恐怖、欲、焦燥の嵐の中、どう行動するのか。


何故?


この”何故?”という思考が永遠にループしている時。


死ぬ勇気も無く停滞し、ただ迫り来る運命を受け入れるも良し。


周りの者を押し退け、踏み傷付け、我先にと逃げ出し問題を先送りにするも良し。


自らの生に終止符を打つも良し。


我を忘れ、相手の全てを奪うも良し。


考え抜き、危機を脱する為に運命に抗うも良し。


選り取りなのだ。


そんな選択の開始位置に立った時、生き続け、抗い続け、己に勝つ事が出来たのならば、最終的に待っているのは絶望では無い。

少なくとも、俺の目に映る者達にとっては。


神頼みとは、神様に助けて下さいとお願いする事。

人頼みと同じ様な事だ。

だが、神様は簡単には助けてくれない。

それは、お願いした人と神様の間に運命が横たわっているからだ。

横たわっている”それ”が邪魔で手が届かない。

生き続けて、歩み寄る努力をしてくれ。

それが、神の定めたルールだ。

何とかしようと少し頑張って、神々が差し伸べている手を掴める距離まで行けたら、何とかなる。


だが……


俺は、運命も神が作ったルールさえもブッ壊す……


俺は”魔王”だ。


自らその手を掴み取り、引き寄せるのだ!!!


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