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第111話 妻達に嫌われてしまったんだが

寧ろ本編です。

俺は、城下町の喫茶店に居た。


「Hellcat1 this is Blackdog over」

”王妃様、此方は黒犬です。応答して”


「this is Hellcat1 over」

”此方、王妃様です。どうぞ”


「this is Blackdog

is The dinner ready? over」

”此方は黒犬です。

晩ごはんは出来てますか?どうぞ”


「this is Hellcat1

dinner’s ready I say Again dinner’s Ready!over」

”此方は王妃様です。

晩ご飯は出来ています。繰り返す。

晩ご飯は出来ています。どうぞ”


「this is Blackdog

Roger return to base out」

”此方は黒犬です。

了解しました、城に戻ります。おわり”


「ご主人様ー、ゴハン出来てるみたいだからお城に行くねー!また後でねーバイバイ!」

「お、おう……」


黒ムックは、城に戻って行った。

次は俺の番だ……


「Hellcat1 this is Bluecat over」

”アリス、此方は魔王です。応答願います”


「Bluecat this is Hellcat1 over」

”旦那様、此方はアリスです。どうぞ”


「this is Bluecat

is the dinner Ready? over 」

”此方は魔王です。

夕食は出来てるいますか?どうぞ”


「this is Hellcat1

No dinner over」

”此方はアリスです。

夕食はありません。どうぞ”


「this is Bluecat your voice noisy

say Again over」

”此方は魔王です。

聞き取りにくかった。もう1回言ってください”


「this is Hellcat1

I say Again No dinner!

Did you copy? over」

”此方はアリスです。

もう一度言います。

夕食はありません!。聞き取れましたか?どうぞ”


「this is Bluecat

Roger out」

”此方は魔王です。

了解しました。以上です”


「…………」


まだ諦めてはいけない。

城下町の定食屋に向かって歩きつつも、俺は第2の可能性に賭ける事にした。


「Hellcat2 this is Bluecat over」

”ディーテ、此方は魔王です。応答願います”


「Bluecat this is Hellcat2 over」

”グルナ、此方ディーテだ。どうぞ”


「this is Bluecat

request RTB over」

”此方は魔王です。

ネモフィラ城に行ってもいいですか?”


「this is Hellcat2 negative over」

”此方ディーテだ。

ダメだ。どうぞ”


「……this is Bluecat

Roger out」

”……此方は魔王です。

了解しました。以上です”


ディーテもダメだったか……

アリスが機嫌悪いので、リリアも同調しているだろう。

終わった……


「オヤジ!レバニラ定食!キャベツとゴハン大盛り!!」

「あいよ」


クロエが元気になって、ホッとしたのも束の間……

今度は、妻達に救出した順番が発覚してしまったのだ。

最後に救出されたと分かったアリスは激怒し、2番目に救出されたと知ったディーテは憤慨し……

1番に救出したリリアは「弱ってるだんな様を見てると萌える♡」らしく、他の王妃と徒党を組んで楽しんでいる。

悪魔か……。

(まぁ、リリアは種族的に悪魔なわけだが……)


一夫一婦制を維持しておけば、この悲劇は回避出来たのだが、最早手遅れである。


レバニラ定食を食べながら思うのだ。

一夫多妻制となり3人の妻が居る俺は、良い事も3倍だが、圧力も3倍なのだ。

今回の様に、極めて難しい任務を無事にクリアしても、何故か始末書もの。

どの世界にも居場所の無い俺は、現在、謎の生命体居住区で寝泊まりしている。


「…………//」

「塩昆布おにぎり!?リリアから差し入れ?マジか!!」

「…………//!」


遂には、謎の生命体と意思疎通出来るまでなってしまった。

運んで来る途中でつまみ食いしたと思われる塩昆布おにぎりを食べながら、現状を打破する方法を考える日々……

それは、まだ始まったばかりだ。


異世界での戦争よりも、一夫多妻制が(妻達の機嫌をとる方が)強烈に苦しい。

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