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6代目総長の極めし道  作者: ジロ シマダ
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後始末後

 「せんぱーい! よかったです!!!」


 堂園(どうぞの)はベッドに横たわる長谷川(はせがわ)に涙をぬぐうことすらせず、嬉しそうな声を上げる。長谷川(はせがわ)はものすごい顔に引きながらも生きていたことに感謝していた。

 そして、堂園(どうぞの)が死ななかったことに安心すると、福田はどうなったのかと気になってくる。自分が無事に生きているということは捕まっていることは確実だ。


 「福田はどうした」

 「捕まりました」

 「・・・・・・それはわかっている。お前が捕まえたのか」


ものすごい時間を有したが堂園(どうぞの)がぼそぼそと答えた。


 「神林組総長が・・・・・・」

 「・・・・・・やはりか」


長谷川(はせがわ)は何となく予想していた答えに少し上げていた頭を枕に沈めた。

 「(お偉い方にとやかく言われるだろうか)」

と新しい悩みの種が生まれた。

 長谷川(はせがわ)を見ながらわざわざ言う必要はないとは思ったが、堂園(どうぞの)懺悔(ざんげ)する。


 「おれ・・・・・・先輩が打たれたとき福田を殺そうと思ったんです」

 「・・・・・・」


 「でも・・・・・・神林総長が刑事が殺意を抱くものじゃないと教えてくれて」


堂園(どうぞの)は自分の手を見つめた。情けなく震えている手はあの時の自分への恐怖からだと長谷川(はせがわ)はわかった。



「お前は殺さなかった」

長谷川(はせがわ)はそれだけ言うと仕方がいないやつだと堂園(どうぞの)の頭を強く撫でた。



 栄組の情報を福田が有しておらず、騒ぎにならなかったため栄へのお咎めはなく神林組は平穏な毎日がすでにスタートしていた。

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