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新たなる地へ


 3日後


― エストール王国南部の街 リスグラーシュ ―


 周辺3国が接するこの地は交易の要衝で露天は多くの人々で賑わいを見せている。街の外では隊商の一団が天幕を張って休んでいる。


 「この街です。この先にあなたが探している場所があるはずです」


 導きの巫女の行くままにたどり着いたわけだが。意外に近場で驚いた。神殿から馬車を乗り継いで8時間ほどだろうか。


 「では私は戻りますので」


 「もう戻るの?もう少ししたら日が暮れてしまうよ。今晩この街に泊まって行けばいいんじゃないの?宿代も出してあげるけど」


 「ええっ!そっ・・・・そのようにもうされましても・・・一緒に泊まるのは・・・・」


 特に一緒にと指定したつもりもないのだけれど・・・ひどく狼狽しているようだ。まずい提案だったのだろうか。


 「もうしわけありません。次の仕事がありますので・・・。それにこの目では夜も昼もあまり関係ありませんので」


 導きの巫女は盲目でないとなれない。


 「そっか、ここまでありがとうございます。これからも導きをよろしくお願いします」


 「ええ、そのときは必ず・・・どうかお元気で」


 灰色の巫女服をたなびかせて元と来た道を引き返していく。短い旅路だったけど仲良くなれたのはよかった。コミュニケーションがとれたほうが仕事が円滑に進むからね。


 「さて、今日は宿でも探して明日から家探しでもするかな・・・」


 通りを進んでいくと喧騒が聞こえてきた。何か揉め事らしい。高い金切り声が聞こえる。


 「・・・・・・離してよ・・・・・違う・・・」


 最近どこかで聞いたことがある声だ。


 「まさかね、そんなことは・・・」


 男たちに捕まっているのは小柄なハーフエルフだった。


 「君はノエルかい?」


 「あーっセカイ。助けてよ!」


 また一悶着ありそうだ。これも我が神様の気まぐれのような嫌がらせに違いない。重い足取りでノエルの元に向うのであった。


 異世界密室殺人事件編 終わり

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