表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔王旅~我、旅したり~  作者: 初雁
4/8

#4 温泉と牛乳と勇者

どうも。

温泉だけでまるまる一回使うとは思わなんだ。

閑散とした、いかにも古そうな町並みを歩く魔王。

目的地は、勿論。

温泉である。


「ここか、意外と遠くなかったな」

駅から歩いて数分、彼は温泉施設に到着した。

なにせ彼には時間が有り余っていた。

「入るか」

戸を開き、中へと入っていく。

前払いの料金を支払い、ロビーに進んだところで、彼は何気なく館内を見渡した。

そこで彼は、ある人物を見つけたのだった。

「まさかお前は」

「誰お前」

「そうか、顔だけもとに戻すか」

その人物こそ、

「久しぶりだな、勇者よ」

「お前、魔王か?」

勇者であった。


説明しよう。

この国では、魔王の一族と勇者の一族は協力関係にある。

かなり昔からそうなっている。

よって、魔王と勇者の二人もまた、学徒であった頃からの友人であり、好敵手でもあった。


「いやなんでお前こんなところにいるんだよ、しかも見た目も変えて」

「それはかくかくしかじかでな、、、、、」

「そっか。そうだ、せっかくだから俺が案内してやるよ。お前温泉とか分かんないだろ」

「本当か?ありがたいな、お願いするよ」

「ああ。じゃあ男湯へれっつごー」

そう言って、二人は暖簾をくぐった。

~脱衣中~

「、、、ここが大浴場か」

「よし、じゃあまずかけ湯だ。脚から心臓に向かって段々と湯を体にかける」

「ふむ。これで体を熱い湯に慣らすと言うことか。体の汚れも落ちる」

「鋭いな。まさにそう言うことだぜ」

それぞれかけ湯を済ませた二人は、湯船に浸かる。

「ふう、、、旅の疲れが癒されるな」

「独特の香りもまた良いだろ?」

「ああ。そうだな」

「最近はどんな調子だ?」

「上手くいってるよ。お前ら勇者のお陰だ」

「それほどでも」

「どうだかな」


「さて、露天風呂に移るとするか」

「そんなものもあるのか」

二人は戸を開け、露天風呂に浸かる。

「ふう、、、外もまた良いな」

「冬場はちょっち寒いけどな、代わりに景色は一番だ」

そう言いつつ目を景色へ向けると、雪に覆われた村がそこにはあった。

「もっともだな、湯に浸かりながら見ると景色も違って見える」

ゆっくりと過ぎる時間。

「そろそろ中に戻ろう。体も洗わなきゃいけないし」

そうして二人は大浴場に戻り、体を洗い、再び数分湯に浸かった。

そして二人は湯から上がったのだった。

~着衣中~

「はあ、いい湯だった」

「ああ。なかなかだったな」

そう言いながら冷蔵庫に向かう勇者。

「やっぱり風呂上がりは牛乳だよな。ほら」

「ありがとう。もらうよ」

『ごく、ごく、ごく』

「ぷはー!良いね!」

「ふう、良いな」

そしてくる別れのとき。

「じゃあな、次会うのは、、、上半期末会議かな?」

「ああ。それまで達者でな」

「おう。あばよ」

「さらば」




どうも。

この旅も次回で終わりかな?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ