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日常はたそがれて  作者: 小五郎
3/6

「もしもし」


電話に出てみると父からだった。

とても慌てていて、話にまとまりがないけれど、要約すると母が倒れて病院に運ばれたということだった。私は髪を乾かすのも忘れて、その辺に置いていた服を着て、病院に向かった。


病院に着くと、夜間受付に行き、母の所在を尋ねると、まだ集中治療室にいるとのことだったので、私は急ぎ足でそこに向かった。


集中治療室の前に行くと、ソワソワと落ち着かない父がいた。


「母さんは?」と尋ねると「家で痙攣を起こして、今治療を受けている」と短く答えた。


私は何がどうなっているのかよくわからないので、詳しく話を聞いてみると、数日前から風邪で寝込んでいて、父は病院に行くことを勧めたけれど、母は寝ていれば治ると、いうことをきいてくれなかったらしいのだ。そして夕飯の後、痙攣を起こして、救急車でここに運ばれたそうだ。


過ぎてしまったことは仕方がないけれど、一言言ってくれればいくらでも手伝ったのに・・・。


どのぐらい時間がたったかわからないころ、主治医から説明があった。それによると、はっきりとした原因はわからないけれど、脳炎を起こしており、ここ数日が山場で、まだまだ予断を許さない状況とのことだった。


少しだけ、眠っている母に会うことができた。

手を握るとぬくもりが伝わってくる。


お母さん・・・


今は安定しているとのことなので、とりあえず実家に戻ることにした。急なことだったので、色々そろえないといけないものもある。


元気になって欲しい。そう願いながら父と私は病院を後にした。


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