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なぜ生きるか? それが知りたい!  作者: 赤木 爽人
第3章 「交差」 『繋がる宿命の糸』
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4-1


「うわぁ! 」

 現実世界のトンネルの中で剛は目を覚ました。

 暗闇だ、ここはどこだ?

 何も考えられない、何が起こったのか分からない。

 身体を動かしてみた。

 上半身は辛うじて動かせられるが、下半身は何かに挟まって動かない。足がズキズキ痛む。それどころか身体中が痛い──自分の状況が理解できない。


 深呼吸をしてみる。どうやら生きているようだ。蒸し暑い、汗が後から後から吹き出している。


 天井の辺りをまさぐってみる。頭にかなり近いところに天井がある。

 左右を見回す。助手席の窓ガラスが割れて、岩が迫ってきているのが薄っすらと見える。

 天井をまさぐっていた手にルームランプが当たった。それも顔のすぐ横にあった。いつもと位置が違う。試しにルームランプをつけてみる──点いた。辺りが明るくなった。


 状況を見て息を飲む。


 フロントガラスはヒビが入っているが、割れていない。しかし土がギッシリ詰まっている。

 助手席のガラスは割れて巨大な岩がむき出している。

 シートの後ろにも、後部座席を潰すようにして車内に落ちてきた巨大な岩があった。剛の頭上で重ねるようにお互いを支えている二つの巨大な岩。

 その二つの岩に護られて剛は潰れなかった。

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