表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
なぜ生きるか? それが知りたい!  作者: 赤木 爽人
第2章 「進藤 達也」(シンドウ タツヤ) 『命の連鎖は途切れない』
58/151

5-1

 幼稚園から動物園へは四十分程度で到着する。途中四号トンネルの手前で旧道に入り、トンネルを三つ抜けて動物園へといくルートだ。

 道のりは順調だった。

 幼稚園から一般道を通り旧道にはいると四号トンネルに向かってバスは走る。車内では子どもたちが楽しそうにお歌を歌ったり、お話をしたり──。


 それは突然起った。


 四号トンネルまであと二百メートルくらいの直線で、道路が揺れ始めた。

 最初に気がついたのは運転しているたけし先生だ。子どもたちはお歌に夢中で気がつかない。

 たけし先生はハンドルの違和感からハザードを出して路肩に停まった──バスが八時丁度に出発していたら、この時既に四号トンネルを抜け出てていただろう。


「地震! みんな座席に捕まって」たけし先生は叫んだ。


 その後更に揺れは大きくなる。右へ左へ激しく揺れ動くライオンバス。

 外の景色もあらゆるものが震えている。

 まみ先生とみゆき先生、ともみ先生は座席の前、中、後ろに座っていたので、近くの子どもたちに精一杯声をかける。

「捕まって、座席に捕まって」

「怖くない怖くない」

「ライオンバスは強いから大丈夫」

 子どもたちは無言でしがみつき、動かない。揺れは激しかったが、五分程して収まった時車内は静かだった。

 まみ先生は揺れが収まると同時に立ち上がって全員を見渡した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ