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なぜ生きるか? それが知りたい!  作者: 赤木 爽人
第2章 「進藤 達也」(シンドウ タツヤ) 『命の連鎖は途切れない』
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 そして今朝、七時。


 達也と里奈はダイニングテーブルで二人並んで朝食をとっている。いつもは七時半に食事をとり八時半の開園時間に間に合うように家を出る二人だが、今日の遠足は八時集合なので早めに起こされて食事中だった。

 お母さんはキッチンでお弁当作りに追われていた。お父さんは洗面所で身支度をしている。二人を幼稚園まで送るのはお父さんの役目だ。職場がマンションから近いので、普段でも始業時間の九時には充分間に合う。リビングにあるテレビは見るともなくつけられ、七時丁度に始まったワイドショーの司会者は番組冒頭で結城純恋の悲報を伝えた。


「昨夜八時半頃、女優でシンガーソングライターの結城純恋さんが、自宅マンションから飛び降り自殺をしました。結城純恋さんは子ども番組ではユキミンの愛称で親しまれ、子どもから大人まで幅広い層のファンを持つアイドルでした」


 テレビはプニュプニュぽっぷんのオープニング映像を流し始めた。

 すると達也と里奈は顔を見合わせ大喜び、「プニュプニュぽっぷんだ! 」

 そしてテレビの前に行くと歌って踊り始めた。

 子どもたちはこの曲がかかるといてもたってもいられないのだ。そして、映像が切り替わっても、二人はフルコーラスを歌い踊っている。フルコーラスは三分以上ある。

 と、二人の異変に気がついたお母さんがキッチンから出てきて驚いた。

「あんたたち何やってんの? 踊っている時間なんてないでしょう! 」そして勢いよくリビングに行くとテレビを消した。

 踊るのを辞める二人。

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