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ネイカと言う俺の妹

いやぁ!初めてこんなサイトに投稿をするので緊張しっぱなしです!

面白く読んでいただけると嬉しいのですが……もし、面白くなくても次第に面白くなるので私の進化を皆さんに見届けてほしいですね!

俺がまだ小さい頃だ、どこにでもあるような典型的なイジメにあったのは。

そしてそれに耐えきれず自殺未遂までしたのは。

未遂で終わったのは妹が止めてくれたからだ、その時妹は、「私のお兄ちゃんはお兄ちゃんしかいないんだよ!……勝手に居なくなろうとしないでよ!……これ以上誰も失いたくないの!」……そう、叫んでくれた。

それから俺は妹を支えるためだけに自分なりの最強を手に入れた。


第1章「我が最愛の妹よ!」


「お兄様~!」

朝から台風のように騒がしい声が響くリビング、俺九条蓮太はそこのソファで毛布を羽織るという簡易な方法で仮眠を取っていた。

「……ん、どうしたー妹よー」

「こんなところで寝ていては風邪をひかれますよ?あ、もしかして私の体で温めてほしいとかですか!いやーん、お兄様のえっち!」

「いや、俺何も言ってないよな?」

「でもでもお兄様がどうしてもと言うなら……」

「あのぅ?ネイカ?聞いてる?」

「しっかりその目に焼き付けてくださいね!」

「話を聞けー!!」

俺はネイカが脱ごうとしていた服を押さえ大事にはならなかった……はずだったのだが……。

「お、お兄様……そこは……」

「……あっ」

おっといっけね!服抑えるのに必死で押さえる場所を選定する暇がなかった!俺の両手には柔らかい二つの感覚があった。

「お兄……様……これは少し……早いよ……」

やべ、これなんてエロゲ?じゃなかった。

「す、すまん!今のは事故だ!自分の思考まで含めて事故だ!」

「思考?」

「あ、や……んーと、それより!兄ちゃんはお前の作った朝飯が早く食べたいな」

「むぅ……分かりました……では私がお兄様への愛を目一杯込めた朝食をテーブルに並べますので椅子に座ってお待ちください」

「俺も手伝うぞ?」

俺がそう言うとネイカはニコッと微笑んでこう言った。

「では、お皿を並べてもらえますか?今日の朝は頑張ってキッシュを作りました!塩分少なめで作っておいたので朝に食べても大丈夫なくらいです!」

「キッシュか!美味そうだな……よし、皿はお兄ちゃんに任せとけ!」

「分かりました!任せましたよ!お、に、い、さ、ま!」

ネイカはそう言うと俺の部屋を出てキッチンへと向かっていった。

「……お兄様……か」



「うん!美味い!犯罪的だ!美味すぎる!」

俺はネイカの作ったキッシュを頬張りながらその心からの気持ちを叫んだ。

「キャー!つい犯したくなるほど美味しいだなんて照れます!」

「誰もそこまで言ってないからね!?」

「えへへー」

ネイカはわざとらしく笑うと自分の制服を整えた。

今日はネイカは中等部、俺は高等部の新学期だった、少しだけ教室へ行くのが楽しみである。

「ネイカ冬服似合うよな」

「そ、そうですか?私としては少し小さいと思うのですが……胸が窮屈です」

「うむ、俺もそれは見てて思った」

「そんな!見れば見るほど好みのスタイルなどと言われると照れてしまいますよ!」

「うん、間違っちゃいないけどお前はなんでそんなに尾ひれがついて伝わるんだろうな?」

そんな俺の言葉をネイカはクスクスと笑って流して俺の後ろに回る。

「ネイカ?」

「……この幸せが……ずっと続けばいいのに」

「……二人で決めたことだろう?今更変えられないよ」

「はい……では今夜もお願いできますか?」

俺はコクっと頷くと自分の食事したあとの片付けをした。

ある程度片付き俺は鞄を手に取るとネイカのいる玄関へと向かった。

「お待たせ……ってあれ?俺の靴が新しくなってる?」

「気づきましたか!さっすがお兄様です!」

「……ネイカがしてくれたのか?」

「はい!新学期は新しいものを身につけるものですよ?私はお兄様に頑張っていただきたいのです!」

「ネイカ……」

やばい、すごく泣きそうだ……俺の妹最高じゃない!?可愛くない!?もし、俺が血の繋がらない兄貴なら嫁にもらってるくらい!!

「お兄様?」

「あ、いや、なんでもない!それより、ネイカの靴は新しいのにしなかったのか?」

「私のはいいんですよ!無駄遣いはできません!」

そういやこいつこういつ奴だった……人のことには無駄なんて言わないのに自分のことになると「そんなことしてる暇あったら貯金でもしてご飯を豪華にしましょう」とか言っちゃうんだよな……でもさ、そういうこと言われると兄としてはさ……。

「今日は帰りに靴屋に寄ってこうぜ?マナブースト付きの靴とか見てみたいからな」

「……お兄様……いいのですか?私……昔から無駄遣いばっかり……」

「ばーか」

「あいてっ!」

俺は人差し指をしならせて相手のおでこにぶつける……要するにデコピンをした。

すると、ネイカは痛いおでこを抑えてハァハァと……いや、まて!?おかしいだろ!!?

「ご、ごほん、ネイカ?お前は俺の妹なんだぞ?ワガママ言って何が悪い?無駄遣いなんてことあるわけないだろ?」

「そう……ですが……」

「ほーら、不満もあるだろうけど学校行くぞ?遅刻で放課後残らされたら靴屋閉まっちまう」

「……分かりました……!では、放課後に!」

ネイカは俺に行ってきますと言ったあとに自身の生徒手帳を操作して「転移、逢坂中等学校」と言ってさっさと行ってしまった。

「さて、と……俺もぼちぼち行くかね」

俺はというと手帳での転移は楽でいいとは思うのだが、何か合わないところがあるためコンクリートを踏みしめて学校へと向かう。

俺の学校は中等学校程遠い場所にある訳では無いので遅くても家から三十分程でつく。

「到着……っと、さて……今日はどこから……」

「とうっ!」

「後ろ!?」

俺は後ろからものすごい速さで登校してくるツインテールの桜色髪の少女、城ヶ崎可憐をまず……というか、取り敢えずみぞおちへのアッパーで止めた。

「ぐぅばぁっ!!」

「あ、わりぃ」

「わりぃ……じゃないよ!全く!痛いよ!流石に私もみぞおち狙われたら痛いよ!効果バツグンだよ!ボール投げるタイミング逃しちゃったよ!」

痛いっつってる割に長々とセリフ述べやがって……っと、それどころじゃなかった。

「なぁ、お前のその異能……《ジャンプ》ってさ、制御できるようにならないのか?」

「ならないよー!もう、何回も言ってるでしょ?止まるためには自分で地に足をつけて自力で止まるしかないの!体が弱い私には無理だよー」

「その上速すぎると服破けるだろ?」

「そこは覚えてるとか!思春期め!このこの〜!」

うわぁ、なんて欠点だらけの能力……。

まぁ、その、なに?俺も人の事言えないんだけどな。

「……私より蓮太の方が重症でしょ?……だって」

「言うな、それは自分でわかってるから」

「……うん」

俺九条蓮太には生まれつき異能の力が無い。

そんな中俺につけられた渾名……というか、異名は《incompetenza》意味はイタリア語で無能を意味する。

まぁ、そんな俺でも誇れることがあるとするならば……。

「このスキルデバイスだな……」

「ん?あー、いいよね!それ!だって術式さえ自分で理解できればどんな異能でも使えるもんね!」

うーん!俺としては話の後半まで俺の必殺技は伏せときたかったな!!

「どーしたの?」

「別に、てか、急ぐぞ」

「あっ、待って!早いよー」

そんなやり取りをしながら俺と可憐は教室へと急いだ。

その途中何も無かったという訳では無いが、別に話すことでもないので中略させてもらう。

「はぁ、階段きついな……」

「体力無いなー!だから運動しとけばよかったのに!」

「うるせー、俺は運動とかするより頭働かせるのが得意なんだよ」

「なんかヒッキーなセリフだねぇ……」

「渡航先生の作品のキャラクターになれるなら俺はヒッキーでもなんでもいい」

「へぇ!葉山って子でも?」

「死んでも嫌だ」

「言うと思ったー」

ったく、俺は死んでもリア充にはならないぞ……だって考えても見てくれ、あんな可愛い妹いるのに彼女なんて作ったらどっかから見てる第三者に「こいつクズだよなー」って叩かれちまう。

まぁ、葉山ってキャラクター垂らしとか彼女持ちって訳では無いけど。

「それよか、お前宿題してきたのか?」

「ふふふ、甘い……甘すぎるよ蓮太!昨日食べた東京土産の芋羊羹より甘いね!」

「なんで羊羹で例えるんだよ……」

しかもそれ俺もお裾分け貰ったやつじゃねーか、美味しかったです、ご馳走様でした。

とか、なんとかやり取りをしていると教卓に一匹のトカゲが飛び乗った。

「ん?うわぁ、トカゲだぁ、きもーい!」

「……それ、ほんとにトカゲだと思うか?」

「どういう事?」

「ちょっと待ってな」

俺はスキルデバイスに見破ると現しの術式を与えスキル……《コード・ブレイク》を発動した。

すると、トカゲは姿を見る見るうちに変え、ハゲヅラのメガネを登場させた。

「よくぞ見破った!ワシのスキル《動物変身しちゃうもんね!》を!」

「前々から思ってたんですが、もう少しカッコイイ名前をつけられては?」

「ははは!このネーミングの良さがわからんとは!子供め!!」

この人の名前は葛城桂馬先生。

俺たちの担任にして変身のスキルの所有者。

まぁ、その使用方法が残念なまである。

「そういえば、今日は職員会議で急遽決まったことがある!」

「え、なんすか」

「ふっふっふー!」

先生は焦らしに焦らし……そして焦らし……そして。

「第五十五回!スキルバトル大会ー!ぱちぱちー!」

「……」

「……あれ?なんか、みんな乗り気じゃ無くない?」

「そりゃそうっすよ、こんなにポンポン話進んだらそりゃ、乗り気もしませんよ」

「えぇー!お前ら王道のスキルバトルしたくないのかよー!ワシはしたい!」

しらねーよ!!いや、まじでしらねーよ!

いい歳こいて王道のバトルに憧れんなよ!もう、ストリー〇ファイ〇ーやってればいいんじゃない!?

「そんなワシのささやかな望みを叶えてくれる優しいやーさしい子は居ないもんかねぇぇぇぇぇ!!!」

そんな先生のわかりやすい要望に可憐は目尻に涙を浮かべ……あ、だめだ、これ絶対引き受けるやつだ。

「はい……手伝わせて……ズズッ 頂きます……」

「そうかそうか!わしの演説はそんなに感動したか!」

「はい……ぜひ手伝わせていただきます……グスン」

可憐はこういう奴だった……困ってる人はほうっておけないし、どんなに自分がきつくても相手の笑顔のためなら頑張れる……そんな、眩しい奴だ。

「はぁ、お前が手伝うなら俺も手伝うよ」

「ほんと!?ありがとね!蓮太!」

あ、ちなみに言っておこう、こんなに可愛い笑顔を向けられても俺はドキりとも、惚れたりもしない……正真正銘妹一筋である!同人誌になっても妹としかシないと言いきれる!……問題になりそうだなぁ。

「で?先生、その大会とやらはなにをする大会なんだ?」

「王道、そしてスキルという言葉が出てきてるのにわからないのか?これだからチンパンジーは」

こいつクソすぎかよ!出てやるって決まったらこれですわ!

「いいから教えてくださいよ」

「うむ、内容はな……まずクラスの中か七人の代表を決めるだろ?」

葛城先生は残ったわずかの髪を揺らしながら黒板にフィールドの見取り図を描いた。

「よしと、こんなものかな?……ごほん、えー、今わしが描いたこのフィールドの中でみんなには戦ってもらうことになる!細かいルールはあるものの、それさえ守っていれば他は何をしても大丈夫な楽しい楽しい殺し合いだよ!」

「和気藹々と殺し合いって言うな!」

「えぇー!でもぉ、わしが若い時はいっぱい血が流れてそれはそれはすごい大会だったんじゃぞ?」

多分だが、先生が生まれたのは世紀末とかそこら辺だったのだと思う。いや……そうに違いない。

「はぁ、殺し合いはわかりましたが、細かいルールの解説は?」

俺がそう聞くと、先生はバツが悪そうな顔をしてこう言った。

「ワシはちゃんと聞いたんだよ?教えてくれって……なのにさ……」

「?」

「『先生のクラスさんって優秀な人多いからルールなんて当日に聞いても大丈夫何じゃないですか?w』って……」

「つまり……仲間はずれにされて何も聞かされてないと?」

「……」

先生はコクっと頷くと「あははははは」と頭のネジが外れたような声を上げて教室から出ていってしまった。

「取り敢えず……」

「ああ」

「朝の会ってこれで終わりよね?」

「いや、もっと言うことない?」

「……大会っておやつ持ってきてもいいのかな?」

「お前に気の利いたコメント期待した俺が馬鹿だった」

取り敢えず……周りから俺たちCクラスがよく思われてないってことは分かった。

そして……。

「……」

「あれ?あれ!先生よね?なんでこっちを見てモジモジしてるの?」

先生が大変めんどくさい性格ということがわかった。

……かくして、俺の……いや、俺たちの青春異能ストーリーは始まったのだった。

「じー……」

「いや、そろそろ教室入ってきてください」






進化進化と言ってましたが……これは途方もない道のりになるのではないでしょうか?

……かくして私の進化への道は始まったのです。

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