留学生と暮らしてみて
こんにちは。涼成犬子です。初めましての方は初めまして。お久しぶりの方はお久しぶりです。
現在、私は大学の学生寮のような場所で生活しています。そこは普通の寮ではなく、主に留学生が暮らすための寮です。しかし、留学生に日本人との交流を深めてもらうため、留学生の中に日本人も混じって暮らすことが許されているのです。
それを利用して、私は留学生と一緒に暮らしています。
と言っても、別に大したことがあるわけじゃありません。お互いに生活リズムが違うので、夜の間ほとんど部屋にいなかったり、別の部屋に遊びに行っていてどこにいるかわからなかったりと、交流どころか一人で過ごすことの方が多いくらいです。
それでも、たまに夕飯の時間が被った時は、一緒にご飯を食べます。お互いに、というよりも留学生の子の方が熱心に日本のことについて聞いてきます。記憶に新しいのは食事のことです。日本人は日本食をどれくらい食べるのかとか、祖国から友達が遊びに来たら何を食べさせるのがいいかとか。「食べること」は万国共通、人間の本能ですから、話しやすく会話も弾みました。
中国人の方と話した時は、地価の話なんかもしました。北京の土地の値段は1平方メートルでいくらだからすごく高い、そこで暮らすには一生懸命働かなくちゃいけないと言っていました。そのあと東京の地価を調べてみたところ、絶句しました(笑)。銀座とかあんなに高いんですね。
さて、そんな中で今作に綴ることは、二つあります。
一つ目は、「実際に交流することの大切さ」。
二つ目は、「勉学へ取り組む姿勢」。
この二つです。この4月から留学生と一緒に暮らしてみて、意識して彼らのことを見ていて、気づいたことを綴っていきます。
まず一つ目。
これは単純に、実際に会話してみての印象のお話です。日本人の方の中には、外国人が苦手だ、という人も多くいると思います。その人が日本人じゃないと分かった時点で、なんとなく避けてしまうような感じですね。
実際に私がそうでしたし、正直、初対面の外国人の方は今でも少し違和感があります。
それでも、寮に入ってからはぐっと変わったと思います。同じ空間で生活していれば、お互いにどんなことが好きだとか、どんな食べ物をよく食べるとか、嫌でも分かります。お風呂にも入りますし、トイレにも行くわけです。当然、人間ですから。
そうすると、当たり前のことなんですが……慣れます。初めての一人暮らし——正確には寮ですが、家事炊事全般自分でやるので、ほとんど一人暮らしみたいなものです——ってこともあり、始めは余裕がありませんでした。それに慣れてしまえば、自分のこと以外にも注意を向ける余裕が出てきます。
ニュースなどで中国や韓国という国に嫌な印象を持っていても、そこに住む人とは全く関係ない、ということを身に染みて感じました。衛生感覚の違いや、考え方の違いに不満を持つこともありますが、それも交流しなければわからないことだと思いました。
そして二つ目。
これは恐らく「留学生」だから、ということも大きいと思いますが、彼らの勤勉さについてです。特に女の子に顕著だったのですが、本当によく勉強しています。第二言語の授業で、同じ授業を受けていても、次の授業ではもう差がついています。家での勉強量の差が如実に見えてしまい、恥ずかしい気分になったことは何度もあります。
教室の前列にいるのはみんな留学生で、日本人は後ろの方でおしゃべりしているなんて光景は当たり前です。海外の大学では少しでも前に座りたいと思うのが普通なのでしょう。しかし、日本ではそういった人達の方が少ないのです。いつもはガラガラな教室が、テスト前になると満席になったりします。日本が様々な面で他国に追いつかれ、抜かれていくのも当然という気がしました。
これを書き始めたのは、最近思ったことを忘れないようにするためです。メモのような感じですね。
ここまで付き合ってくださった方、ありがとうございました。
それでは、失礼します。