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モザイク5〜MOSAIC PART 5  作者: AKI
失踪編
11/61

白い天井

20時・・・


美知『えっ、まだお姉ちゃんと苗が帰って来ないの?』


葉『スマホに出ないから心配でさ・・・。』


美知『お父さんは?』


葉『・・・出ない。』


美知『うーん、わかった。おばさんがお父さんの知り合いに電話をかけてみる。』


ヤバいかも


なになに、深刻そうwww


今、誰も家にいない


俺んとこもいない


そっちは共働きでしょ!!


今、家に誰もいないんだよね、だとしたらチャンスじゃないかな


ニンニンwww


葉、見てる?


ああ


ああwww寂しいYOwww


今から家に行ってもいいかな


もう遅いから危ないんじゃないか


そうだよー


葉、迎えに来て


えっ


いーなー共働きの家は


葉は綾乃を迎えに行くことになった。綾乃の家も両親が共働きだ。悪い気はしない。


綾乃『まだ、連絡つかないの?』


葉『ああ。こんなことは初めてだから、一応おばさんに連絡した・・・俺に気があったりする・・・?』


綾乃『ん?』


葉『・・・何でもない。』


家に連れ込める。しかも、今日は俺一人。さらに、綾乃から迎えに来てと頼まれた。これは、初めて・・・と、甘いことを考えていたが邪魔者が玄関にいた。


麻里『あ、葉くん。』


葉『あれ・・・麻里さん・・・なんで?』


麻里『美知ちゃんから電話があってさ。夫も飲み会があるみたいだから行けるよって。あれえ・・・中学生のくせに女の子を連れ込む気だった?肉食だねえ(笑)』


綾乃『連れ込む?』


葉『い、いや・・・その・・・綾乃から迎えに来てって・・・な?』


綾乃『・・・もしかして、藤浪麻里(ふじなみまり)さん!?テレビで見るよりも美人ですね!!』


麻里『ふふふ(笑)』


葉『多少は整形だろ・・・。』


ギラッ!!


葉『た、多少たりとも整形のはずないだろ!!』


麻里『葉くん、人見に似てきたね。』


綾乃『人見って、ドラムを叩いてた人ですよね。私もなんとなく葉に似てると思ってました。』


葉『・・・父さんに連絡はつきました?』


麻里『うん。7回目の着信でやっとね。そろそろだと思うけど・・・あのタクシーじゃない?』


ガチャ


佐村『まだ、帰ってきてないの?(笑)』


綾乃『お酒臭い・・・。』


葉『こんな事態なのに酔ってんのか・・・。』


麻里『二人は家の中に入ってて。私たちはお母さんを探してくるから。』


葉と綾乃は家の中に入った。何か大きな音が聞こえたけど気にしない。


綾乃『ねぇ、葉。』


ゴクリ


葉『な、なんだよ。』


綾乃『・・・。』


葉『お、俺も・・・。』


綾乃『あのテープを聞かせて。』


きょろきょろ・・・キーッ!!


佐村『・・・やっぱり、代われ!!心臓に悪い!!この車、初心者マークついてねぇから!!』


麻里『うっるさいわねぇ!!飲酒運転よりはマシじゃ!!ボケェ!!もう一回、傷口つねろうか!!』


佐村『片手ハンドルは絶対にやめろよ!!マジで!!ダチョウのノリじゃねぇからな!!』


麻里『片手ハンドルなんて、出来るわけないでしょ!!私、妊婦よ!!』


佐村『そういえば、ギターは弾けなかったな!!一から教えてやったのに!!


麻里『今日は早めに切り上げたんでしょ!!早く帰ってあげてたら、こんなことにならなかったのに!!ダメ夫!!』


佐村『おっとモラハラか!?切り上げたところでちょうど連絡があったから、色葉もわかってると思ってたんだよ!!』


麻里『わかってると思ってたって、色葉が悪いって!?連れ去られたのかもしれないじゃない!!』


佐村『連れ去られた!?そんなもん人生で二度もあるわけないだろ!!』


麻里『・・・あるわけないとは、言えないんじゃない・・・あるわけないと思いたいけど。』


私は寝た、そして目覚めた。時計も窓もない部屋で私は白い天井を眺めてる。先生はまだかな。


ガチャ


島田『さすが専業主婦。時計がなくとも定時に起きられるんですね。』


定時ということはお弁当を作り始める5時くらい・・・?


私『あの・・・私の病状は・・・。』


島田『聞きたいですか?』


私『・・・私の体なので。』


島田『隔離されるような病気です。』


ここで私が気付けばよかった。隔離されるような病気ならば、この男が私の横に座るはずはないと。


島田『お話を聞かせてもらえませんか。もう時間は残されていないのです。』

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