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氷点下☆

リハビリ投稿です。

「はぁっはぁっ」


「…リンっもう少し力抜いてっ…深呼吸して」


「はっふぅー…んっ……!」


リンの爪が背中に食い込む。


俺の背中も痛いが、リンの方がもっと痛いはずだ。


リンの小柄で華奢な身体に最近鍛え始めた俺の筋肉質の身体が覆いかぶさる姿は、どう見ても犯罪だろう。


リンの幼い顔が苦痛で歪み、汗が桃色の身体にとめどなく流れる。


「…大丈夫か?やめるか?」


あまりの痛々しさに俺が思わずそう提案するも、リンが唇をギュッと噛み締め、首をフルフルと横に振った。


真面目な彼女は何とか自分の責任を果たそうとしているのだろう。


もう少し進んでみようか。


「…ひぅっ!んんんーっ!」


…ダメだ。


これ以上はあまりに酷だ。


リンのつるっとした幼い体型も年齢は達しているとはいえ、俺の罪悪感を刺激するのには十分だ。


「やっぱり、やめよう」


「…!いえっ私はだいじょうぶですっ…」


「いや、これ以上はリンの身体を壊してしまう」


「…で、でも」


「大丈夫、何も夜伽だけが女奴隷の仕事じゃない。無理しなくていいよ」


俺は抱えていたリンの足を下ろし、そっと抱きしめた。


「…申し訳ございません…」


「い、いいんだよ、そんなに気にしなくて、大丈夫だから」


正直、俺の息子は大丈夫じゃないけどね、あはは。


「…鬼族と人間は交われない種族ではありません…お時間をいただければ、自分でどうにか致しますから、どうか猶予をいただけませんでしょうか」


リンはどこまでも真面目に義務を果たそうとしている。


積極的なのは良いことだ、仕事と割り切っているかもしれないが。


うーん、男としては味気ないではないか。


「…わかった。でもこういうことは男と女、どちらの問題でもあるから、リンだけが悪いわけじゃない。二人でがんばろう、いいね?」


「…はい。ありがとうございます」


「よし、そうと決まれば遠慮はしないよ」


「え、あ、あの…?」


「まずは慣らしていこう、少しずつ」


そう宣言すると俺は息子以外でリンを優しく責め立てた。


初めて女の悦びを知ったリンを横に寝かせ、今度はエリーゼに向き合う。


かなりお預けを喰らっていたため、俺は我慢の限界だった。


身体の中にある狂気が暴れ始める。


「ちょっともう優しくできない、ごめんっ!」


「っ…!だ、だいじょうぶ、ですっ、お好きにっ、んっ、なさってくださいっ…ぃっ!」


俺の猛りはエリーゼが受け止めてくれた。


欲望の限りエリーゼの肉体を蹂躙し尽くす。


エリーゼを俺の熱い猛りが深く重く突き刺す。


激しく何度も何度も何度も。


その度にエリーゼの豊満な肉体が滝のような汗を撒き散らしてプルンっプルンっと大きく揺さぶられる。


瑞々しい果実のようなその白く艶やかな肉体を夢中で貪った。


エリーゼの甘い悲鳴を何度聞いただろう。


耐え切れず仰け反ったエリーゼを逃がさないように一際強く抱きしめ…疲れ果てて二人ともベッドに倒れ込んだ。


荒い呼吸を繰り返し、何も考えられないまま不可抗力で目を閉じる。


静寂の中、落ち着きを取り戻すと後悔がじわりじわりと滲んできた。


やっちまったああああ!!いや、ヤっちまったあああ!!


そう思っていると、リンが小声でエリーゼに話しかけた。


「エリーゼさん…大丈夫ですか…?」


リンの声が若干引きつってる。


やべ、完全にひかれました。


「……ぅん…大丈夫ですよ…、リンさんはどうですか…?」


声は掠れまだ乱れた呼吸のままエリーゼも小声で返す。


二人は俺が寝てると思っているようだ。


「リンで結構です。私は大丈夫ですが、エリーゼさんは…本当に大丈夫ですか?私がお勤めを十分果たせなかったばかりに、エリーゼさんにご迷惑を…」


「…いえ迷惑だなんて。ご主人様はいつも私たち奴隷にも気を使いすぎるくらい労わってくださる方で…だから、今日は本当に嬉しかったです」


「あ、あんなに荒々しくて、激しかったのに?」


「もっと我が儘を言ってくださればいいのにって、いつも思ってましたから…それに…ご主人様には何をされても私…その…」


エリーゼが口ごもって何か言ったようだが、聞こえなかった。


「…私もいずれそうなれるでしょうか」


リンがすこぶる感心したように呟いた。


「今日のは嫌でしたか?」


「い、いえ嫌ではなかったです。ご主人様はとてもお優しい方です。今日の失態はご主人様でない方でしたら到底許していただけなかったと思います」


「私もご主人様でなかったらこんなに幸せではなかったと思います…これからご主人様のために頑張りましょうね」


「はい。宜しくお願いします」


よかった、この様子ならまだそんなにリンに嫌われてない…と信じたい。


自業自得という言葉が頭を反芻する中、俺の意識は沈んでいった。



「ご主人様、大丈夫ですか?」


「お、おう…いや少し休ませてくれ…」


今俺はテルーナのトーテムの前でへばっている。


今日は初めてリンと俺の二人で家の前のトーテムからテルーナに飛んでみたのだ。


エリーゼにはミナリーのことや、フロリアとの約束もあるので残ってもらった。


しかし計算してあるとはいえ、MPをギリギリまで使うときついなあ。


精神を削られる感じだ。


「うぶっ!」


へばってる俺の頭を誰かが踏みつけた。


「…我が同胞から話は聞いていたが、よもやまことだったとは…」


こ、この神々しい御御足は…オフィーリア様!!


御年78歳にも関わらず若々しい艷やかな足におもわず痛みを忘れて魅入ってしまう。


というか初めてお声を拝聴したぞ。


「…だが何故このような下種が…マヴィ様は何をお考えなのか…」


ぐぐぐっと足に力が入る。


あ~良いっ…じゃなくて。


「…あの、なぜ俺は踏まれているのでしょうか…?」


「…下等な人間如きが魔法を使うなど由々しき事態…いっそ始末してしまおうか」


「無視!?てかなに物騒なこと言ってんすか!?」


やばいやばい、頭割れる~!


するとジャキンっという金属音が鳴り響いた。


「…何のつもりだ、小娘」


「…我が主から足をどけてください」


「鬼如きが我を倒せるとでも。無駄だ、退け」


「主を護るは奴隷の責務、何をされても退きません」


頭上でシリアスな言い合いが行われてる中、俺はというと目の前にあるオフィーリアさんの白く神々しい御御足と間に割り込もうとするリンの華奢な生足に視線が釘付けだった。


頭はマジで割れそうに痛いんだけども。


「…ふん」


しばらく逡巡した後、オフィーリアさんはつまらなそうにゆっくりと足をどけた。


「…我が同胞は姿隠しは知らぬと申しておったな」


「姿隠し?」


「貴様には関係のないことだ。だが我が同胞に免じて教えてやらなくもない」


「ほ、ほんとうでっ…へぶしっ!!」


「ご主人様!」


うごあ、顔が潰れる…ああでも目の前には綺麗な足が…なんて良い香りなんだ…!


「貴様にではない。我 が 同 胞 にだ」


ひとしきり俺の頬をグリグリした後、オフィーリアさんはぷいっと逆方向へ歩いていってしまった。


「ご主人様…大丈夫そうですね」


しまった!


俺のだらしない顔を見たリンの視線が氷点下になっている!


ああたまらん…じゃなくて!


こりゃ仲良くなるのは時間がかかりそうだなあ。


作者豆腐メンタルゆえ、お手柔らかにお願いしまする(´・ω・`)

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