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夢占い  作者: よし
答え合わせ
95/95

「…これがお前の過去と事実だ。そして、草間がお前を生かした理由でもある」


全てを語った父さんは力が抜けたように、背もたれに背中を預ける。


「ありがとう父さん」

「…今まで騙していて申し訳なかった」


父さんの目には涙が溜まっている。ずっと耐えてきたんだ。俺を支えなきゃって踏ん張ってくれていたんだ。誰よりも辛かったのは父さんだったはず。 


俺は今にも泣きそうな父さんの頭を撫でた。


「男は泣いてはいけないんだよ」

「その言葉は…」

「俺の兄ちゃんの言葉だよ。夢の中でも教えてくれたんだ」


父さんは涙を堪え、笑顔を浮かべる。


「確かに、康太はよく言ってたな。兄貴…お前の本当の父親譲りなんだよ」

「知ってるよ。本田さん…お父さんにも夢の中で言われたからさ」

「どこまでも熱い人だよ。兄貴はさ」


父さんは席を立ち、コーヒーを注ぐ。それを俺に渡す。


「でも、俺にとっての父さんは父さんだよ。母さんも、友樹も唯も、大事な家族だし、過去を知ったからと言ってそれは変わらない。むしろ、より愛おしいし、父さんと母さんの息子でよかったと思うよ」

「…そうか」


父さんは本当の父さんではない。それでも、愛情をもってずっと育ててくれた。母さんも、そもそも最初は夫婦でもなかったということに驚いたが、そんなことは関係ない。


改めて、俺は幸せ者だ。そう感じられたからか、心に残っていた負の気持ちは、完全に払われた気がする。


「圭太」

「どうした?」

「…生まれてきてくれて本当にありがとう」


…心に温かな水のようなものが流れる。嬉しさ、喜び、様々な感情が胸に流れる。


「父さん」

「ん?」

「俺の父さんで居てくれてありがとう」


こんなこと言うのは恥ずかしい。でも、時には恥ずかしさを捨てて、本心を伝えることは大事だ。

思いは、心は、言葉や行動にしないと伝わらない。


父さんは気恥ずかしそうにコーヒーを一口啜った。


俺たちは本当の意味で家族になれたんだ。

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