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⑥
店の閉店作業が終わり、店長が賄いを作ってくれていた。今日の賄いは、炒飯とステーキ。栄養バランスは意識していない。
「めちゃくちゃ美味そう!唯、ダイエット中だから俺食ってやるよ!」
「はぁ!?日中制限してるから夜は爆食していいんだよ!」
「そんなことばっかやってっから体重減らないんだろ?」
「…許さん!」
唯が友樹に殴り掛かろうとしているところを僕は必死に止める。いつものことだが、この対応が一番疲れる。
「早く食べなさい。」
店長の一言で僕たちは食事を始める。
「そうだ、今度私の友達が遊びに来たいんだって」
「ほぉ。どんな子だい?」
「はるかっていう子だよ」
唯が携帯を操作し、写真をこちらに見せる。唯と共に写っている子がはるかという子らしい。
ショートカットがよく似合う唯よりも身長が高い綺麗な子だ。
−−−−「わた…し…の…」
「めちゃくちゃ綺麗じゃん!」
友樹の声に意識が戻る。疲れが溜まっていたのか、無意識で何か考えていたみたいだった。
「でしょ!はるかがお店に遊びに来る時、みんなにも伝えるね!友樹、あんた気を付けなさいよ!」
「なんでだよ!てか、連絡先教えてよ~」
ずっと喋り続ける友樹と唯。ニコニコしながら眺める店長。この変わりのない毎日が本当に幸せだ。




