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夢占い  作者: よし
夢でも会えたなら
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ミーティングスペースを出ると、さっきまでいた社員の人たちは居なくなっていた。まるで、初めから存在しなかったかのように。


ふと時計を見ると、時刻は午後7時に近付いていた。雫さんと康太くんが殺害された時間と近い。


「すっかり人が居ないな。さっきまで昼間だったのに、こんな薄暗くなっているし」

「そうですね」

「本当に夢の世界だったんだな。でも、映画みたいでワクワクするな」


子供のような無邪気さで現状を捉えている本田さんはすごい。


「…行きましょう」


僕たちはエレベーターに乗り込み、倉庫へと向かう。


−−−−−−−−−−−

倉庫の前に到着する。周囲の建物は全て灯りが消えている。しかし、倉庫だけは光が灯っている。


「どうやら、世界はここしかないみたいだな」

「…やっぱり恐いです」


弱気な僕の背中をバシン!と叩く。


「騎士様が泣き言言うなよ。俺のこと守ってくれるんだろ?」

「そうでした」


僕は倉庫近くに停車してあるトラックに近付き、手頃な鉄の棒を引き抜く。


「剣ではありませんが、いざという時のために」

「中々に物騒だな」


僕たちは倉庫の中へ入っていった。


−−−−−−−−−−−−−

倉庫の中ももぬけの殻だ。だからこそ、すぐに目の前の人物を認識できた。


−−−−後藤さんだ。


「よぉ後藤!」


いつものようなフランクさで後藤さんに声を掛ける。


「…来てくれたか」

「当たり前だよ。俺はお前のことを信じているし、何があったのか教えてほしいしな」


後藤さんに近付こうとする本田さんを僕は静止する。そして、草間の姿を捉えるために常に周囲を警戒する。


「佐藤。さっきはすまなかったな。嫌な思いをさせてしまったよな」

「気にしていません。それより、本田さんを呼んだ理由を教えてください」


警戒は怠らない。何が起きてもおかしくない状況だ。


「…本田に謝りたかったんだ」


後藤さんは静かに話を続ける。

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