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①
−−−いつまで寝てるの!
僕の体に衝撃が走る。それに驚いて目を覚ます。
「痛いって…何もそんな蹴ることはないだろ」
「いつまで経っても起きないからでしょ。もう朝の9時だよ」
「そんなに寝すぎてもないじゃん…」
「なに?文句言うの?」
妻の楓の怒りが頂点に達しようとしていた。
「ごめんごめん起きるよ。ところで、圭介は?」
「あなたの隣で寝てるよ」
隣を見ると、もう少しで3歳になる息子の圭介が寝ていた。とても気持ちよさそうで羨ましい。
「ところでさ。今日はまた不思議な夢を見たんだ」
「なんか最近変な夢ばかり見るのね」
「今回はさ、僕はバイク屋で勤めてたんだけど、そこで行方不明事件があってね…」
−−−僕の名前は佐藤圭太33歳。仕事はとある企業の人事を担当している。普通のサラリーマン。妻と息子の3人暮らしをしている。




