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第2話: 溶岩の影と渇きの試練

体が重い。昨夜の魚で腹を満たしたはずなのに、朝の陽射しが肌を焼く。佐藤太郎、ここではただの生存者だ。ジャングルを抜けると、地平線に煙を上げる山が見えた。火山か? 水源を探すつもりだったが、喉がカラカラ。昨日の川は干上がっていた。転生の代償か、体が水を欲しがる。

「動け、俺。止まったら終わりだ。」

岩だらけの斜面を登る。足元は黒い溶岩石、熱気が足裏に染みる。空気は硫黄の臭いが混じり、息苦しい。遠くで地響き。噴煙が上がる。恐竜の影がちらつく。プテラノドン? 翼を広げて滑空してる。奴らは空から獲物を狙う。

汗が滴る。青い光の力で、岩を浮かせて盾にする練習。重いけど、なんとか持ち上がる。エネルギー消耗が激しい。空腹と渇きで視界が揺れる。木の実を探すが、この地帯は不毛。代わりに、奇妙な植物。棘だらけのサボテンみたいなやつ。ナイフ代わりに石を削って切ってみる。汁が出た! 飲んでみる。苦いが、水分補給になる。

「これで少し持つ……だが、危険すぎるな。」

突然、地面が揺れた。溶岩の割れ目から熱風。出てきたのは、アンキロサウルス。甲羅のような背中、尻尾に棍棒。縄張り侵犯か? 奴は低く唸り、突進してくる。岩が飛び散る。

「くそっ、避けろ!」

光の力で自分を浮かせる。ジャンプみたいに跳ねて、奴の横をすり抜ける。尻尾が空を切る音。着地して、反撃。光を集中させて、風圧で奴を転ばせる。棍棒が地面にめり込む。奴は諦めて、去っていった。息が上がる。傷は浅いが、血が出てる。止血に葉を巻く。サバイバル知識、役立つぞ。ネットで見たやつ。

頂上に近づくと、温泉のような池。熱いが、水だ。濾過して飲む。魚影なし。代わりに、卵の巣。ステゴサウルスの卵? 盗むか? リスク高い。親が近くにいる気配。諦めて、岩陰にシェルター。石を積んで壁を作り、光で固定。簡易だけど、夜の寒さ凌げる。

夕暮れ、溶岩の赤い輝きが周りを照らす。星は煙でぼやける。遠くの咆哮、ティラノの群れか。食料は棘植物の汁だけ。明日は狩りを試す。能力の限界を探る。生き延びるため、強くなるしかない。

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