3話 不良との戦闘②
この物語はフィクションです。
「うおおおおおお!!」
善は瓦礫のなかでも特に大きい瓦礫に、人差し指を伸ばす。
まに、あった。
「リジェクトリー・フィンガー!!」
善の人差し指にある丸く丸まった矢印が、瓦礫に移る。すると、瓦礫は時間を遡るように元の場所に戻る。
しかし、下からは多数の悲鳴が聞こえる。
「はっ、戦わねーからそうなるんだ。」
不良はこちらをあざ笑うように言う。
善は怒りに身を震わせていた。
「君はやってはならないことをした、無関係の人を巻き込むという、もっとも愚かな行為を……。君は絶対に逮捕する!!」
善は激高して、腰にさしてある銃を引き抜く。
「なんだーその銃は、なめてんのかぁー!!」
善がぬいた銃は銃口が三つあるピストルの形をしたものだった。
「この銃は特別製の銃だ。……こう使う為にっ。」
善は銃弾に矢印を移し、それを発砲する。
しかし、銃弾は不良によって軽く打ち払われる。
「はっ、そんな鉛玉が俺にあたるわけないだろ!!。」
不良は舐められたと思ったのか、茎を振り回しながら突進してくる。
「いまここで発動する。リジェクトリー・フィンガー!!」
善は焦らずに、パーティクルを叫ぶ。
すると、銃弾が時を遡るように不良を貫通し、銃口に入っていく。
不良は肩を貫通し、血があふれていた。
「どういうことだ。……なんで俺は撃たれてるんだ……。」
不良は驚愕したように、こちらに説明を求めている目を向ける。
「僕のパーティクルは、矢印を移した物体の軌跡を五秒遡る奇跡だ。奇跡軌跡と言ってややこしいがそれが僕のパーティクルだ。」
不良は弾丸の軌跡に立ってしまったため、弾は貫通し銃口に入っていった。さらに、銃口から入った弾は下段から上段にスライドで移動し、触れれるような構造になっている。触れた弾は自動で中段にいき、発砲と同時に下段にいく。
「諦めて投降しろ。」
善の言葉からはまだ甘さが見え隠れしている。善は怒っているといっても、いまだに甘さが残っている。
「だったらなんだ……それで俺が負ける理由にはならない!!」
不良は今度は近づかず、距離をとってから茎の先を向けてくる。
「プラントネイル!!」
茎は空気を裂きながら、善に向かってくる。
それに対し、善は銃で応戦する。
「があああぁ!!」
不良は叫びながら、茎を振り回している。
しかし、善は焦らずにある出来事を待っている。
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