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Cavalry Saga キャバルリー・サガ  作者: 雲来末
赤竜の誘い
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幕間 Ⅱ

「件の半人前の機士・・・名前は確かトワと言ったか。それがロッソと接触したと?」


「ドラゴンの動向を監視している同胞からの情報だ。まず間違いない」


 トワが赤竜ロッソと接触して数時間後、ギニー山脈のあるテューロス地方から遠く離れたプーリタイ島のハイライン王国の王城地下深くにある巨大なドーム状の空間において、宮廷魔導師筆頭のマキロフは全身黒づくめの衣装を纏った男からそんな報告を受けていました。


「それでロッソは接触後、己のオドをその機士に分け与えたのか?」


「その様だが、その機士は分け与えられたオドを扱い切れず、敵対していた相手にやられた」


「ならば捨ておいて構わんなその程度では私の計画の邪魔にはならん」


 そう言うと手にした水晶玉を見つめつつ言葉を続けます。


「それより彼の国の状況はどうだ?」


「種は蒔いた。後は芽吹くのを待つだけだ」


「それは重畳」


「盟約に従い、ドラッヘ中の各国家に不和と混乱。そして戦乱の種も蒔いている」


「ますます結構な事だ。私やあの御方にとって、とても良い環境が出来上がりつつある」


「それはなにより。では私は引き続き各国への工作を行うので、失礼させてもらおう」


 そう言うと黒づくめの衣装を身に纏った男は、その場から何の気配も残さず姿を消しました。

 その事を確認したマキロフは、ドームの中央に向かって歩きそこで何らかの術式を行います。するとドームの床の一部が開き、ガラスケースの様な物がせり上がりました。


「さてかしこみかしこみ、申し上げます我が主」


 せり上がったガラスケースの、正確にはその中にいる裸体の女性らしきモノに対してマキロフはやうやうしく述べると、小声ながらハッキリとした口調で何かを報告するのでした。

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