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Cavalry Saga キャバルリー・サガ  作者: 雲来末
赤竜の誘い
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整備班 第三節

 ファウタンガ諸島連合国がなぜ正規の機士団を使わず、わざわざ資本と資材を投じて、リャンシャン竜圏傭兵機士団を創設・支援・運用している理由をトワは朧気ながら理解します。が更なる疑問も湧きます。


「ふ~む、しかしシラオキとそのベースとなっているファウタンガの主力キャバルリーってそんなに陸戦能力低いのかな?少なくとも、この間の小競り合いでは終始敵方と互角か圧倒していたイメージがあるんですけど?」


「まあそれは基本性能は高いから、それなりの相手なら誤魔化しは利くが・・・いかんせん本国仕様が海上・海中戦闘に特化してるってのもあるけど、使用されている骨格ペーダソス・フレーム自体が汎用性に乏しって事が大きいかな」


 トワの疑問にロビンは難しい顔してそう答えます。


「ペーダソス・フレームって確か、クサントス・フレーム、バリウス・フレームと並んで、ドラッヘ中の国家で使用されているキャバルリーのフレームでしたよね?」


「その通りだ。そして三つの内の一つ、ペーダソス・フレームは他の二つと比べて小型で軽量なフレーム構造でかつ骨太、オドの出力もバリウス・フレームも程ではないがパワフルで、更に小型ゆえに運動性・柔軟性・敏捷性に優れ操縦特性も軽快。ただ反面・・・」


「反面・・・?」


「取り付けられる装甲の種類や重量に制限があるため、重装甲・重装備には出来ず、操縦特性も軽快さを通り越してピーキーな一面もある・・・速度と軽快さを活かした戦闘方では強いが、それ以外の戦闘方では超一流の機士以外だと今一つ力を発揮出来ないという弱点を抱えている」


「だからウチで運用データを収集して、弱点克服を目指していると」


「克服する事はできんが・・・出来るだけマシにはなっているといった所か」


 整備台に固定され、十数人の整備員から整備を受けたり、データ回収の為に多数のケーブルを接続されている三機のシラオキD17Aを見やりながらロビンは複雑そうに答えます。


「ほえ~かなり重要な経緯なんですね・・・でもそんな大事な物を不特定多数の人間に見られてしまってもいいんですか?」


 トワは貸格納庫内を忙しそうに動き回り働く、多くの人間族、ドワーフ族、ゴブリン族、小人族等々の種々雑多なメンバーで構成されるリャンシャン傭兵機士団整備班の面々を眺めてそう尋ねます。


「それについては心配ない。なんせオレとあと二人を除けば、ここで働いている整備の連中はファウタンガの正規メカニックマン達だからな」


「そうなんですか!?」


「だからこそ収集したシラオキの戦闘データは、即本国であるファウタンガに転送されあちらでの機体開発に役立っている。それと万に一つ、情報が他所に漏れてたとしても、まあそう大した問題では無いしな」


「いやいやいや、情報漏洩は流石にかなり不味いでしょ!?」




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