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Cavalry Saga キャバルリー・サガ  作者: 雲来末
赤竜の誘い
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虜 第二節

(ド、ドラゴン!ヒュー先生の座学で教わったドラッヘに四体存在する世界最高にして最強の存在!!)


『そうその最高最強、ついでに最も美しく至高の存在の一体が私だ』


 トーコの思考を読み取ったロッソはそう付け加えました。


(思考が読まれている!?流石は至高の存在・・・でもなんでそんな凄い方が、私の前なんかの前に姿を現したんだろう?)


『まあ戯れ半分、興味半分と言った所か』


「・・・それはどういう?」


『人間共が耳長共の遺物を使って、違う星から招いた人間がどういった者か興味があったし、よい暇潰しなるやもと思いワザワザ拾ってやった』


「拾った・・・という事は私はどこかに捨てられていたのでしょうか?」


『捨てられていた。というのは正確では無いな・・・ビアンコの奴がたまたま我の住み処の前に貴様を転移させてきたのだ』


「ビアンコ?」


『人間やその他の種族からは、白竜などど呼ばれ畏れ敬われておる我等の同胞よ』


(・・・白竜?私このロッソさんと同じとんでもなく凄い存在と、この星に来て接点なんてあったかしら?)


 そう自身と今現在、初めて相対しているロッソ以前にドラゴンとの接触は無かったと思っていたトーコでしたが・・・


(白竜・・・白・・・白い色のオド・・・まさかあの時、トワが暴走させ吹雪を巻き起こした荒々しいオドはっ!!)


『そうそのまさか。あの時、貴様の相棒・・・正確には相棒に憑依していた存在こそ我が同胞であるビアンコこそが、あの騒動を引き起こしたのだ』


(成程、あれだけの猛吹雪を引き起こし、あの場にいた機士や魔導師ですら騒ぎを収拾出来なかったとのはドラゴンの所業に間違いないのだろうけど・・・なんでそのビアンコさんとやらはそんな真似をしたのだろう?)


『それは貴様等地球人をこの星に召喚する際に使用した耳長共の遺物のせいで、オドが大きく乱れ眠りを妨げられたからであろうよ』


(そんな理由で?)


『我等の中にあって最も睡眠を大事にするあ奴からすれば、国一つ消し飛ばす程に怒っていた筈。しかし・・・』


(しかし?)


『ビアンコの奴は破壊も殺戮も行わず、ただ地球人達を何人かこの星のあちこちに散らすに止めた・・・我等の中で一番ものぐさで、何を考えておるかよく解らん奴がその様なまわりくどり真似に及んだ事には何らかの意味がある筈』


(・・・一体どんな意味があったのかな?)


『それは我にも解らぬ、しかし奴のやる事に全く意味が無いとは思えぬ故に貴様を拾ってやった』


(そ、それはありがとうございます)


『礼には及ばぬ・・・それに先程も言った通り貴様を拾ったのは、我の戯れでもあるからの』


 そう述べるとロッソの黄玉色の瞳が怪しく光りトーコを真っ直ぐ見据えます。


 トーコはロッソの凄まじい圧の掛かった視線を目にし、心底震え上がり視線を外そうしますが・・・その場合、恐ろしい事が起こるのではないかと想像し、勇気を振り絞りロッソの視線を真っ直ぐ受け止め問いを投げ掛けます。


「先程から言っておられる戯れとは?」


『一つは地球という異星がどんな惑星でどうドラッヘ違うのか。それは貴様の頭の中を覗いて、この家と周辺を再現する事で全て理解した。もう一つは・・・』


「もう一つは・・・?」


『貴様の相棒、名は確かトワ・キビマキとか言ったか、奴の存在は中々に興味がある』


「トワがですが?」


『ああ、普通我等に憑依された人間は我等の保有する超々莫大なオドにあてられて死ぬか、よくて廃人になるのだが・・・あのトワという小娘、未だにピンピンしている』


「そう・・・なんですか・・・」


ロッソの言葉からトワに関するとんでもない情報を聞かされたトーコは、青ざめた表情になりなんとかそう答えます。

しかしロッソの方はそんなトーコの事を意に介さず話を続けます。


『まあ今の所0・1パーセントの確率もないが、あのトワという小娘が■■■■・■■■■になる可能性も全く否定出来ぬ以上、小娘を我が下に呼び寄せるも一興か』


「・・・トワを呼び寄せて一体どうするつもりですか?」


 不安に駆られたトーコが思わずそう質問すると・・・


『貴様との感動の再開とやらを演出してやろう。ただそれだけではつまらぬから、それ相応の歓待もしようのう・・・それまで貴様は私の創ったこの仮想の空間でくつろいでおくとよい。まあ逃げても構わぬが・・・どうせ無駄に終わるから止めておく事を勧めるがな』


 言い終えるとロッソは現れた時と同じく、突如トーコの眼前から姿を消します。


 その場に残されたトーコは余りに唐突な出来事の連続に疲労しリビングのソファーに身を沈め・・・


「トワ、ヒュー先生、皆・・・私は一体これからどうなるのか?どうすれば?」


 そう力無く呟くのでした。

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